直線外挿の一つで,カナダ政府が採用している。
マンテル・ブライアン法と類似しているが,対照群の発癌率の下側信頼限界値( 21 )式と各用量における発癌率の上側信頼限界値( 20 )式を結ぶ直線で外挿する点が異なる( 図 7 参照 )。( 21 ),( 20 )式中の $k$ は実験用量の数。複数用量の場合は,対照群の発癌率と有意差のない用量群と対照群の組合せのうち最も緩やかな傾斜を持つ直線で外挿する。
\[ \begin{align*} \sum_{i=0}^r\ {}_NC_i\ P^i\ (1-P)^{N-i} = 0.01^{1/k+1} \tag{20} \\[5pt] \sum_{i=r}^N\ {}_NC_i\ P^i\ (1-P)^{N-i} = 0.01^{1/k+1} \tag{21} \end{align*} \] この方法も,リニアライズドマルチステージモデルによるものとほぼ同等の VSD が得られるようである(対照群の発癌率( の下側信頼限界値 )が大きいときには不適当だと思われる。)。
図 7.Robust Linear Extrapolation による VSD の求め方 |