フォックス・フェイス  ナス科  Last modified: May 16, 2002

photo  学名:Solanum mammosum
 英名:fox face
 別名:ツノナス(角茄子)
 花期:夏

 果実の付け根に角のような突起があるので,ツノナス(角茄子)とも呼びます。外国人はこれを「狐の顔」というか狐の頭に見立てたのでしょう。
 原産地は熱帯アメリカでもともとは低木ですが,日本では冬を越せないので一年草として扱われます。近代生け花などの花材として使われたりします。花屋さんで売られているときには葉や余分な枝は取り除いてあるので,水も必要でなく,そのまま空の花瓶に放り込んでおけば 2 ヶ月くらいは楽に観賞できます。

 群馬県鬼石町で買ってきたもの Nov 07, 1998

photo  群馬県鬼石町で買ってきたもの Nov 07, 1998

photo  上の写真のフォックス・フェイスは随分長持ちしました。痛んできた頃に解剖して,実を取り出しました。全部で 300 個くらいになりましたが,それを春に播き,苗を花壇に植えました。7 月になってから,ナス(茄子)によく似た花が咲きました。
 Jul 22, 1999

photo  最初の頃に咲いた花はひとつだけ実をつけました。その後,花はたくさん咲くけれども稔らないので,やきもきしていました。丈はもう 2 メートルを超えるようになりました。9 月に入ってから,いくつか実がつきはじめました。最初の実はもう黄色く色づいています。
 今は全部で 10 個くらい実がついています。なかなか大きくならないので,これ以上丈が高くなってもと思い一番高いところは 3 カ所摘心しました。

 「なかなか実がつかない」というメイルを二人の方から頂いております。日曜日に朝日新聞社が前に出版した「世界の植物」というのをめくっていて,フォックス・フェイスの項目をよく読んでみると以下のように書いてありました(灯台もと暗しで,もっと早くこれを読んでいればよかった)。

 日本では一年草として扱われるが,原産地では低木になる。夏に種を播いて,秋に箱植えにし冬を越し,春になったら定植する。古株にならないと実のつきがよくない。水や肥料(窒素)が多いと実のつきが悪くなる。
 種はまだ残っているので,発芽率は悪くなっているかも知れないけど,今のうちにもう一度種をまいてみようかと思います。また,前橋の冬は雪が積もるほどではないけど寒い。うまく越冬できるかどうかわかりませんが,今花壇に植わっているものをなんとか冬を越させて見ようかとも思います。
 今朝,フォックス・フェイスの花を解剖してルーペで観察してみました。黄色く見えるのは雄しべですが,花粉がほとんど見あたりません。これでは実がつかないのももっともかもしれません。雄しべに囲まれた中に雌しべがあります(3 枚目の写真で先が緑色に写っている)。これが実の本体になるのですね。更に,雌しべの付け根に 5 つの小さな雌しべ(?)がありました。これが,ツノになるのでしょうね。Oct 05, 1999 記

 Oct 04, 1999

photo  一番まともそうな実の写真を撮りました。

 Oct 04, 1999

photo  小指の先くらいしかないのがたくさんついていたのですが,とうとう大きくならず,大きく熟したのは 4個 くらいでした。小さなのもついたまま,二枝が収穫できました。部屋の中に飾ってあります。

 Jan 12, 2000

photo  ポインセチアヘリオトロープポトスと一緒。

 Jan 31, 2000

photo  昨年 12 月に種を播いて,新しい苗も順調に成育中です。

 Jan 31, 2000


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