No.22593 直接法と群間差の検定  【M】 2018/08/18(Sat) 21:48

青木先生  皆様

お世話になります。いろいろ調べたのですが,自信がないので,質問させていただきたいと存じます。

添付のサイトのP182 表88のような検定を行いたいのですが,検定方法がわかりません。

質問1: 直接法とは何でしょうか?

表 88には,注釈に,注1)年齢階級(20−29歳,30−39歳,40−49歳,50−59歳,60−69歳,70歳以上の6区分)と世帯員数(1人,2 人,3人以上世帯の3区分)での調整値。割合に関する項目は直接法,平均 値に関する項目は共分散分析を用いて算出。 む

と書いてあります。

また,群間差の検定について,注2)世帯の所得について,多変量解析(世帯の所得額を当該世帯員に当てはめて,割合に関する項目はロジスティック回帰分析,平均値に関する項目は共分散分析)を用いて600万 円以上を基準とした他の2群との群間比較を実施。 とあり,

質問2: 群間差の検定は,200万円未満VS600万円以上,200-600未満VS600万円以上の2回,群間差の検定を行えばよろしいでしょうか?T検定ではご法度なので,躊躇しております。  

また,報告書の冒頭には,
(1) 所得と生活習慣・食生活に関する分析  年齢(20−29歳,30−39歳,40−49歳,50−59歳,60−69歳,70歳以上 の6区分)と世帯人数(1人,2人,3人以上世帯の3区分)で調整を行った後, 割合に関する項目は多変量ロジスティック回帰分析,平均値に関する項目は共分 散分析を行った

群間比較について,年齢調整を行い分析を行ったものについては,割合に関す る項目はCochran-Mantel-Haenszel検定,平均値に関する項目は,共分散分析を 行った。

とあります。

お手数をお掛け致しますが,どうぞよろしくお願い致します。

No.22594 Re: 直接法と群間差の検定  【青木繁伸】 2018/08/19(Sun) 06:12

サイト情報がありません(家マークでのリンクではなく,本文中に記載してください。)

というわけで,詳細は分かりませんが,直接法については以下のごとく。

直接法とは年齢調整死亡率の計算に用いられる方法。ほかに,間接法もある。
死亡率に限らず,率の調整に使われることもある。
直接法についての説明は,
http://www.takenet.or.jp/~hayakawa/u-tanqa04.htm
http://www.kenko.pref.yamaguchi.lg.jp/img/kenko21/download/h26map/h26kaisetsu-new.pdf
など,
標準化死亡比の検定は,
https://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/datakatsuyou/data/h22smr-kinki.pdf
などを参照のこと。

ここで質問しても詳細な(適切な)回答が得られるとは限りません。
著者に直接お問い合わせになるのが筋でしょう。

No.22596 Re: 直接法と群間差の検定  【M】 2018/08/19(Sun) 14:43

青木先生 

お返事,どうもありがとうございました。
また,リンクが添付できず大変失礼いたしました。

リンクは,
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h26-houkoku.pdf

ページ 182 表88 です。

特に,群間差の検定を行いたいのです。この表88では,運動習慣のない者(%)と表示してあり,P値で群間の検定結果が表示されています。
どうやって検定したものか,知りたいのです。

表の注ではなく,報告書の冒頭に「割合に関す る項目はCochran-Mantel-Haenszel検定」
とありますので,Cochran-Mantel-Haenszel検定かなと思うのですが,そうするとすべて2値にしなければならないでしょうか?

例えば 運動習慣 ある・ない× 性別 男・女 

層として,収入200万円未満・600万円以上,
     200-600未満・600万円以上
     200万円未満・200-600未満

の3回,Cochran-Mantel-Haenszel検定を行い,有意確率で,層に設定した収入の違いに関係なく有意に差があるかを検定すればよろしいでしょうか?

T検定では,こういう組み合わせにした検定はご法度のはずで,躊躇しております。

うまく説明できたか不安なのですが,厚労省が回答してくれるかわかりませんので,再質問させていただきました。お手数をお掛け致しますが,どうぞよろしくお願い致します。

No.22597 Re: 直接法と群間差の検定  【青木繁伸】 2018/08/19(Sun) 18:32

厚生省は発注元?で,実際は「立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所は,厚生労働省に提出された調査票について,入力・集計・作表を行った。」わけで,研究者レベルの質問には答えてくれるかも。
主要な成果については論文として投稿される(されている)かも。この年のデータのものでなくても,以前のものにも同じ分析手法が使われていると思うので,もう少し丁寧な説明や参考文献も記載されているかも。

さて,182ページ表88ですが,

「注2)世帯の所得について,多変量解析(世帯の所得額を当該世帯員に当てはめて,割合に関する項目はロジスティック回帰分析,平均値に関する項目は共分散分析)を用いて600万円以上を基準とした他の2群との群間比較を実施。」
ですから,ロジスティック回帰分析による結果でしょう(詳細はわかりません)。

「割合に関する項目は Cochran-Mantel-Haenszel検定」というのは,たとえば,50ページの表8の脚注に同じ記述がありますよね。層は年齢階級なのかな(よくわからない)。

統計解析過程についての詳細な説明がないので,よくわかりません。

No.22598 Re: 直接法と群間差の検定  【青木繁伸】 2018/08/19(Sun) 20:54

解析過程をもっとも正確に記述できるのはプログラミング言語なので,全部とはいわず代表的なデータ解析を行ったプログラムを掲載するのは優れた試みだと思いますね。
R なんかは,最適でしょう。まさか Excel でやってますということはないと思いますけど。

No.22599 Re: 直接法と群間差の検定  【M】 2018/08/20(Mon) 13:02

青木先生

お返事,どうもありがとうございました。

何度読んでもよくわからないのは,解析過程がわかるよう書かれていないからのようですね。

青木先生がおっしゃるようにデータ解析の過程をある程度,読者が理解できるように書く方がデータとしても大切だと改めて思いました。

貴重なお時間をどうもありがとうございました。心から感謝です。

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