No.22195 Re: 集団と個体との比較 【青木繁伸】 2016/10/27(Thu) 18:17
実験計画に失敗しましたね
統計学的に意味のないデータです
高い薬と時間と人手が無駄になりました
No.22196 Re: 集団と個体との比較 【鈴木康弘】 2016/10/28(Fri) 07:41
その80頭を,1番鼻のよい豚,2番目に鼻のよい豚,と並べることができるなら,薬を与えた豚が2番目までに入っていれば,5%有意水準の両側検定で有効だと,言えるかも?
No.22197 Re: 集団と個体との比較 【青木繁伸】 2016/10/28(Fri) 08:45
豚が1頭だと,その測定値が何個得られようと,測定値が表すのは個体内変動であり,その測定値の平均値が大きくて も,その豚に限ってはそうかも知れないけど,他の豚にも同じ効果があるとはいえないのではないか?に対しては反論できない。測定回数を増やしても,その豚 の特性の測定精度が高くなるだけあり,効果が一般的であるかどうかについては回答できないままである。
統計学は,複数の個体について測定し,その 測定値が表すのは個体間変動であり,測定値の平均が誤差変動よりも大きければ効果があるとする。効果が顕著な豚もそうでない豚もあるけど平均すれば効果が ある。この場合には,サンプルサイズが大きくなれば効果の測定値の精度が高くなる(より確かな推定値が得られる)。
「薬を与えた豚が2番目までに入ってい」ても,「その豚はそうだったでしょうけど」ということに変わりはない。統計解析手法の選択の問題ではなく実験計画時点での問題。データを得たあとで分析不能があきらかになるという不都合。
No.22200 Re: 集団と個体との比較 【さかな】 2016/10/31(Mon) 10:12
青木先生,鈴木先生
コメントいただきまして,誠にありがとうございます。
実験する豚が1頭だけではその個体に対する効果だけしかわからないので回数を重ねても同じで意味がないということ,理解いたしました。ありがとうございます。
では,この豚に対するこの薬の効果を知りたい場合には,何らかの方法で効果の有無を判断することができるでしょうか。以下のようなことを考えてみましたが,いかがなものでしょうか。
ここで,すべての豚の50回(50日)の成績(トリュフの個数)がわかっています。
例えば,50回のそれぞれにおける全体の中でのAの位置を知るために,偏差値を計算し,全ての回で偏差値66.4以上(上位5%以内)であったとしたら,有意にAの成績が良かったと考えてよろしいでしょうか。
あるいは全ての回で偏差値33.6(下位5%)〜66.4(上位5%)であった場合に,有意に成績が良かったり悪かったりすることがないといえるでしょうか。
さらに,50回のうち何回か(例えば9回)偏差値70以上のケースがあった場合には,どのように判断すればよいでしょうか。
最初と少し議論がずれてしまいますが,薬の豚に対する効果ではなく,あくまでこの個体に対する効果を見たい場合です。
No.22201 Re: 集団と個体との比較 【青木繁伸】 2016/11/01(Tue) 08:24
その個体の一連の測定値の中の最小値が他の普通の個体のデータと一緒に外れ値の検定を行って,外れ値だといえればよいかな。
最小値を使うのは,最も控えめに言うため。平均値でもよいかも知れないけど,批判する人は批判するだろうから。
No.22202 Re: 集団と個体との比較 【さかな】 2016/11/01(Tue) 09:09
青木先生
ありがとうございます。
少し説明不足のところがあったようです。すみません。
こ の実験は,毎日条件の異なる土地で実施ています。したがって,それぞれの豚が見つけたトリュフの数は1桁の時もあれば,3桁の時もあります。全体的にほか の豚が多く見つけるときはAも多く見つける傾向がみられます。したがって,各実験日のデータは独立(という用語が適切かわかりませんが)であるため,Aの 測定値の最小値や平均を使うのは適切ではないのではと考えます。
つまり,各実験日のデータごとに比較をして,50日分のデータを合わせて差があるといえるのかどうかを判断したほうが良いのではないかと思います。
いかがでしょうか。
その場合には,実験日ごとに外れ値の検定をして,もちろん全実験日で外れ値またはそうでないとの結果であれば,それぞれ差がある,または無いと判断できますが,どちらの場合も含まれるときに,どのようにして判断すればよいのか,ご教授いただけたら幸甚に存じます。
No.22203 Re: 集団と個体との比較 【青木繁伸】 2016/11/01(Tue) 09:43
> この実験は,毎日条件の異なる土地で実施ています。したがって,それぞれの豚が見つけたトリュフの数は1桁の時もあれば,3桁の時もあります。全体的にほ かの豚が多く見つけるときはAも多く見つける傾向がみられます。したがって,各実験日のデータは独立(という用語が適切かわかりませんが)であるため
その一頭の豚のデータは独立ではないですね。多い日も少ない日もあるでしょうが,潜在能力は一定なのでしょうから。
しかし,まあ,ここまで「測定値」が特徴的だと,どうしようもないのではないですか。
一頭ではあるが,その一頭(他の豚も)なまじ複数回容易に測定できるから複雑になる。
複数頭からの1回のデータというのが大原則。
No.22204 Re: 集団と個体との比較 【さかな】 2016/11/01(Tue) 11:46
すみません,例を変えてお聞きいたします。
湖にアヒルが80羽いて,そのうち1羽(Bとします)が野犬に襲われてけがをしてしまいました。嘴にけがをして,餌を食べにくい状況です。
このBを保護していますが,Bが他のアヒルと同じくらい餌を食べるのであれば,湖に返そうと思います。
そこで,1か月間毎日,Bの餌の摂取量とほかのアヒルの摂取量をそれぞれ確認しました。ただし,ここでは1カ月間での回復はないものと仮定します。
このデータによって,Bの餌の摂取量が他のアヒルと比べて有意に少ないか否かを確認することはやはり無理なのでしょうか。
No.22205 Re: 集団と個体との比較 【鈴木康弘】 2016/11/03(Thu) 07:15
青木先生の言われるように,外れ値の検定では,いかがでしょう?
No.22206 Re: 集団と個体との比較 【さかな】 2016/11/04(Fri) 13:28
青木先生,鈴木先生
いろいろとご教授いただきまして,誠にありがとうございました。
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 048 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る