No.22189 回帰直線の傾きの意味  【さかな】 2016/10/26(Wed) 16:40

初歩的な質問で恐縮ですが,よろしくお願いいたします。

A, B の 2 群の data を比較し,B が A と同じなのか違うのか,違うのであればどの程度違うのかを知りたいのですが,散布図から回帰直線を求めました。

このときの直線が B=0.95A だったとします。
この場合に,B は A に対して 0.95,即ち,「B の値は A の値の 95%である」といえるのでしょうか。

No.22190 Re: 回帰直線の傾きの意味  【青木繁伸】 2016/10/26(Wed) 17:22

A 群,B 群のデータを散布図に描いて回帰直線を求めるって?具体的にどうやったのですか?

同じ対象に対して A 法と B 法により二つの測定値を得て...,ということですか?

No.22191 Re: 回帰直線の傾きの意味  【さかな】 2016/10/26(Wed) 17:54

早速コメントいただき,誠にありがとうございます。

説明が不十分でした。誠に失礼いたしました。

A群とB群とで対応のあるデータです。図のようになります。


No.22192 Re: 回帰直線の傾きの意味  【青木繁伸】 2016/10/26(Wed) 19:27

「A群とB群」という言い方は避けるべきですね。

さて,Y = βX + ε という場合ですが,Y と X の比を推定するには,3 通りの方法があります(スネデカー,コクラン 統計的方法 原書第6版,岩波書店 P.161-165)

(1) εの分散が X に関わらず一定であると仮定する場合には b = ΣXY / ΣX^2
(2) εの分散が X に比例すると仮定する場合には b = ΣY / ΣX = Yの平均 / X の平均
(3) εの分散が X の 2 乗に比例すると仮定する場合には b = Σ(Y / X) / n
(1) は原点を通る回帰直線,(2) は平均値の比,(3) は個々の比の平均値であるが,これらはすべてβの不偏推定量である。どれが最善かは,εの分散の挙動次第である。

同書の最後に,以下のように書かれている。
「こ れら3つの推定値のどれかを用いようとするときは,データを作図して Y が X に比例するかどうかを常に検べ(ママ),必要であれば,直線が原点を通るという帰無仮説を検定すべきである。どれかの形の比推定値を軽率に採用すると, Y/X が X につれて一定ではないという情報をうしなうことになるかもしれない。」

No.22193 Re: 回帰直線の傾きの意味  【さかな】 2016/10/27(Thu) 09:19

青木先生

用語の使い方が誤っておりましたこと,お詫び申し上げます。

丁寧にご説明いただき感謝いたします。

「スネデカー,コクラン 統計的方法」も確認させていただきました。 

誠にありがとうございました。

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