No.16601 共分散構造分析について  【課長】 2012/03/09(Fri) 00:52

久しぶりに投稿させて頂きます。
現在,共分散構造分析をRで行なっています。モデルは下のようになります。

観測変数1 ←                   → 観測変数5
観測変数2 ← 潜在変数1 → 潜変数在2  → 観測変数6
観測変数3 ←                   → 観測変数7
観測変数4 ←                   → 観測変数8

http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/~kamiya/r/content/sem.html
の中頃のパス図”A.多重指標モデル”の一番右の2つの観測変数が4つに増えただけの構造です)

私のモデルでは,潜在変数2→観測変数5 の解を固定母数とするとうまくいくのですが,潜在変数2→観測変数6,や,7,8を固定母数とすると,計算結果がNaNとなりました,とエラーが出てしまいます。

上述のホームページのモデルでは,消化器のガン傾向から出ている右向きの矢印いずれを固定母数にしてもうまく結果が出ます。また,私のモデルと似たモデルをインターネットや書籍から探してきて固定母数を変更してもエラーにはなりません。
モデルの記述間違いはどうもなさそうなのですが,どのような原因が考えられるか,お力をおかしいただければ嬉しいです。
なお,エラーの出たモデルでもGraphvizで図にしてみるとNaNになった解も図に表示されますし,パス図自体も多重指標モデルになっています。

No.16602 Re: 共分散構造分析について  【青木繁伸】 2012/03/09(Fri) 09:56

データ数がたりない?まさかね?

No.16614 Re: 共分散構造分析について  【課長】 2012/03/09(Fri) 21:00

ご返信ありがとうございます。先生のアドバイス通り,サンプルサイズを変えてみました。しかしながら,やはり解の一部がNaNとなりました。ただし,先生のおっしゃるようにサンプルサイズは小さいのは事実です。

上のパス図に潜在変数9を追加したモデルもあるのですが(実はこっちのほうが適合度が少し低いのです)それは以下のようなものです。

観測変数1 ←                    → 観測変数5
観測変数2 ← 潜在変数1 → 潜変数在2  → 観測変数6
観測変数3 ←                    → 観測変数7
観測変数4 ←                    → 観測変数8
                           → 観測変数9

この場合では,観測変数5,6,8 を固定母数にした場合,全て一致した標準化解が得られましたが,観測変数6の解を固定すると,解の一部がNaNとなりました。

このように,どこを固定母数にするかによって,エラーが出たりでなかったりするというのは,基準を取るところによっては別の解が極端に小さくなったりするなどして,パソコンのシステム上でエラーとなるということなのでしょうか?もしご見解をいただければ幸いです。

No.16615 Re: 共分散構造分析について  【青木繁伸】 2012/03/09(Fri) 21:32

sem のサンプルサイズ指定はいい加減でもよいのでしたね。
結局の所は,所与の分散共分散行列(相関係数行列)に問題があるあるということでしょうね。

No.16618 Re: 共分散構造分析について  【課長】 2012/03/09(Fri) 22:23

先生のおっしゃることを参考に,相関係数行列の数字を意図的に1つか2つ適当な数字に変えてみたところ,エラーが出ませんでした。やはり先生のおっしゃるとおりと理解しました。謎がとけずにまだ気持ち悪いですが,一つ一つ紐解けている感じがしています。

確 かに,ヘッセ行列が最適化できません,などといったエラーが出ていました。私はHESSIANというものをはっきり知りませんし,英語も苦手ですが, Could not compute QR decomposition of Hessian.Optimization probably did not converge.はそういう意味だろうと解しました。

つまり,先生のおっしゃる「相関係数行列に問題」というのは,ヘッセ行列 というものが計算できないような行列である,ということでしょうか(例えば逆行列が求まらないような行列のようなものなのでしょうか)。もしそうであれ ば,それはどのような場合そうなるのでしょうか。可能な範囲で結構ですので,ご教示いただければ嬉しく思います。

No.16619 Re: 共分散構造分析について  【青木繁伸】 2012/03/09(Fri) 23:08

分析の元にしたのは,生データでしょうか?あるいは,生データから計算した分散共分散行列(または相関係数行列)でしょうか?
たぶん,後者?

> 相関係数行列の数字を意図的に1つか2つ適当な数字に変えてみたところ

ということなので,後者なのでしょうね。

後 者の場合,精度の問題で分析がうまくいかないと言うこともあるでしょう。例えば,小数点以下1桁までしか入力しないというのは,明らかに不適当だと思うで しょう?場合によっては小数点以下3,4桁でも不適切ということもあるでしょう。そういうことです。生データを与えた場合は,実際にそういう相関構造があ るわけで,エラーは生じないでしょう。

No.16621 Re: 共分散構造分析について  【課長】 2012/03/11(Sun) 02:13

はい,先生のおっしゃる通り,生データから計算した相関係数行列をRのSEMパッケージに読み込んで分析しました。
なるほど,,そういう問題があるのですね。なんというか,こちらにくるといつも勉強になります。生データからの解析にトライしてみようと思います。

いつもお返事ありがとうございます。まだまだ寒い日が続きますのでお身体お大事になさってください。

今後ともよろしくお願い申し上げます。なお,返信が遅くなり大変申し訳ございません(業務の都合でした)。

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