No.16206 因子分析の共通性と独自性  【ちゃこ】 2012/01/12(Thu) 21:36

ご教授ください。

因子分析を行う際,独自性や共通性が計算されますが,これは変数選択においてどの程度重要なのでしょうか?

それぞれ,ある数値以上あればOK,ある数値以下であれば×,といった基準を,理論的,経験的にお持ちであれば,教えていただけると幸いです。

よろしくお願いします。

No.16207 Re: 因子分析の共通性と独自性  【青木繁伸】 2012/01/12(Thu) 21:53

理論的な基準はないでしょう。
経験的には,共通性は 0.3 以上というのがよく行われているようですが,相対的なものでもあるし,0.301 ならよくて 0.299 ならだめというものでもない。

No.16208 Re: 因子分析の共通性と独自性  【ちゃこ】 2012/01/12(Thu) 21:58

青木先生

ありがとうございます。共通性に関する先生のご経験,参考にさせてください。

R で因子分析を行おうとしているのですが,因子負荷量の値についても,すべて表示するのではなく,ある負荷量以上のものだけを表示したいと考えています。 print(...)で表示すると思うのですが,この場合のcut=の値についてはいかがでしょうか?0.4とか0.45とかが書かれてある専門書もある のですが...。

よくわからないのですが,これは研究するものが決めて問題ないのでしょうか?たとえば,0.6以上とか。

よろしくお願いします。

No.16209 Re: 因子分析の共通性と独自性  【青木繁伸】 2012/01/12(Thu) 22:11

> すべて表示するのではなく,ある負荷量以上のものだけを表示したいと考えています

これもきまった基準はない。

まず変数単位にみて,因子負荷量の絶対値が最大値をとる因子に属するとしてマークする。
これを全変数に対して行う。次に,各因子単位で,マークされた因子負荷量の絶対値の大きい順に変数を並べ替える。ブロックを枠でくくれば,無関係のものを表示しなくても分かりやすい表示になる。添付図参照。クリックすれば,原寸大表示。

この例をみれば,共通性や因子負荷量の大きさの基準がそんなに厳格なものではないということ,総体的なものであるべき事が分かるだろう。


No.16210 Re: 因子分析の共通性と独自性  【ちゃこ】 2012/01/12(Thu) 22:22

青木先生

大変わかりやすい例をご提示いただきましてありがとうございます。

因子負荷量の値,共通性の値がそれほど重要でないことは理解できました。

先生のデータを例に取れば,このまま赤色の部分を採用することも考えられると思うのですが,第3因子の犠飛は共通性が非常に小さいので,これを削除して因子分析を再度行うことも可能という解釈はOKでしょうか?

お願いします。

No.16211 Re: 因子分析の共通性と独自性  【青木繁伸】 2012/01/12(Thu) 22:28

> 第3因子の犠飛は共通性が非常に小さいので,これを削除して因子分析を再度行うことも可能という解釈はOKでしょうか?

OK でしょう。やってみて,削除した方がよいと確認出来れば,削除した解を採用すれば良いだけです。

No.16212 Re: 因子分析の共通性と独自性  【ちゃこ】 2012/01/12(Thu) 22:33

青木先生

ありがとうございます。最初から数値を制限せずに,結果を得てから,解釈可能性や適合度をみながら削除して,最終の結果を得るように心がけたいと思います。

遅い時間にもかかわらず,丁寧なご説明,ありがとうございました。

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