No.15817 交互作用項の解釈  【統計勉強中】 2011/11/30(Wed) 16:45

いつも勉強させていただいております。

交互作用項の解釈なのですが,たとえば変数1の効果を見るのかが主たる目的で,変数2,変数3,変数4のmediating effectsを見たいとき,

例1)

変数1*変数2
変数1*変数3
変数1*変数4

と3つの交互作用項を同時に投入することと,

例2)

変数1*変数2*変数3*変数4

と4要因の交互作用項を1つ入れる場合と,それぞれどういった解釈の違いがあるのでしょうか?(質問1)

それから,例1でたとえば交互作用項「変数1*変数2」1つで推定した場合には有意になるが,別の交互作用項「変数1*変数3」を入れた場合,「変数1*変数2」は有意でなくなったとき,どういった解釈が可能でしょうか? (質問2)

宜しくお願いいたします。

No.15818 Re: 交互作用項の解釈  【青木繁伸】 2011/11/30(Wed) 17:03

交互作用には「次数があります」
4つの変数があれば
変数1*変数2 などは,1次の交互作用で,全部で6個ありますね
変数1*変数2*変数3 などは,2次の交互作用で,全部で4個ありますね
変数1*変数2*変数3*変数4 などは,3次の交互作用で,1つしかありませんね
フルモデルというのは,元の変数と各次数の交互作用全部を含むものです。
よって,「3つの交互作用項を同時に投入することと」と「4要因の交互作用項を1つ入れる場合」はまるっきり異なるもので,「それぞれどういった解釈の違いがある」のではなく,全く異なった解釈が必要と言うことです。

> 交互作用項「変数1*変数2」1つで推定した場合には有意になるが,別の交互作用項「変数1*変数3」を入れた場合,「変数1*変数2」は有意でなくなったとき

同じ次数(レベル)の交互作用は同時に考慮するのが普通です。ですから,「ある組合せでは有意だが,別の組合せでは有意でない」というのは意味がありません。

No.15819 Re: 交互作用項の解釈  【統計勉強中】 2011/11/30(Wed) 17:50

早速の返信感謝いたします。よくわかりました。

補足的な質問なのですが,交互作用項を使って分析 をしている論文を読んでいると,中にはフルモデルではない(例:元の変数をすべて含まない,同じ次数の交互作用を同時に考慮していない)ものがあります。 学問的な慣習としては,どのようになっているのでしょうか? また,元の変数を入れない,同じ次数の交互作用を同時に考慮しないことは統計的に「間違い」 と考えてよいでしょうか?

No.15820 Re: 交互作用項の解釈  【青木繁伸】 2011/11/30(Wed) 18:29

高次の交互作用ほど有用性(重要性)は低くなる。よって,フルモデルは普通は考慮の対象にならない。

同じ次数の交互作用は同時に考える。その上で,有意でない交互作用を除くことはあるだろう。

No.15821 Re: 交互作用項の解釈  【統計勉強中】 2011/11/30(Wed) 18:53

先生の返信をなんども読んで考えていたら,やっと頭がすっきりしました! ありがとうございました!

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