No.14930 Re: 発生確率 【青木繁伸】 2011/07/07(Thu) 12:07
ちょうど35になる確率を知りたいと言うことでしょうか?
元の分布が,「平均値 40 標準偏差 5 で正規分布」とありますが,このように書かれただけだと,連続分布(すなわち,どんな値も取りうる。例えば 34.123 でも 34.4324512345…でも)ということになるので,35ちょうどになる確率は「0」です。
たぶんあなたは,「整数値のみをとり,平均値 40 標準偏差 5 で正規分布」と言いたかったのでしょうけど,整数値しか取らないものは正規分布ではないです。
> サイコロですと1が出る確率が1/6とわかりますが,
> このイメージで35のでる確率が知りたいと思っております.
サイコロの出目は離散分布,正規分布は連続分布。そこが違うんです。
整 数値しか取らないデータを正規分布で近似してということならば,35 以上 36 未満の確率を計算すればよいでしょう。また,測定値(観察値)が実際の値の小数点以下が四捨五入されて整数値になっているのだということならば,34.5 以上 35.5 未満の確率を計算すれば 35 という数値の得られる確率が得られるでしょう。
No.14931 Re: 発生確率 【たのも】 2011/07/07(Thu) 12:40
早速のご回答ありがとうございます.
ということは,今,実験データの刻み幅は,0.02ですので34.98以上,35.02未満の確率を出せば良いということでしょうか.それですと,
34.98以下が出る確率が0.157989 ← 0.157689 でしょう
35.02以下が出る確率が0.159625
ですので,34.98以上,35.02以下の確率は,
0.159625-0.157989 = 0.001636
となって,本実験で35がでる確率は,0.001636と考えて良いということでしょうか.
直感的には,随分小さいように感じますが,間違っていますでしょうか.
No.14932 Re: 発生確率 【青木繁伸】 2011/07/07(Thu) 13:02
> 実験データの刻み幅は,0.02ですので34.98以上,35.02未満の確率を出せば良いということでしょうか
精度が 0.02 だとしたら 測定値が 35 になるのは 34.99〜35.01 でしょう。
> 直感的には,随分小さい
35.00 以上 36.00 未満だと思うと小さいでしょうけど,実際のところ,小さいんですよ。
上にも書いたように,測定精度が 0.02 で 35 という測定値が得られる確率だから,小さくて当たり前。> pnorm(35.01, 40, 5)-pnorm(34.99, 40, 5)シミュレーションしても,以下のようになる。
[1] 0.0009678829> n <- 10000000図を描いても,面積はとっても小さく,ほとんど線と見分けがつかないくらい狭い。
> x <- rnorm(n, 40, 5)
> m <- sum(34.99 < x & x < 35.01)
> cat(m, m/n)
9637 0.0009637
No.14933 Re: 発生確率 【たのも】 2011/07/07(Thu) 15:35
ありがとうございました.理解できました.
恐縮ですが,もう一点お聞きしてもよろしいでしょうか.
実は,このデータある装置の作動速度のデータでして,同様の装置があと3台,計4台ございます.
そこで,これらの装置をA〜Dとしますと,
装置Aが35で作動し,かつ,
装置Bが35で作動し,かつ,
装置Cが35で作動し,かつ,
装置Dが35で作動する.
確率Pをもとめたいと思っています.
これは,先ほどご教授頂いた方法で算出した確率を装置A〜Dの順にPa〜Pdとしますと,単純に掛け算して
P=Pa×Pb×Pc×Pd
=0.0009637×0.0009637×0.0009637×0.0009637
=0.00000000000086251
と求めてしまっていいのでしょうか.
(基本は,各装置,独立して動いております.ただし,オプションとして接続する場合もございまして他の装置が,他の装置の速度に影響を及ぼす可能性が考えられます.この場合は,上記のような方法では,だめなような感じがしております.)
No.14934 Re: 発生確率 【青木繁伸】 2011/07/07(Thu) 16:58
事象 A, B, C, D が独立で,それぞれの起きる確率が Pa, Pb, Pc, Pd のとき,すべての事象が起きる確率はそれぞれの確率の積ですから,P=Pa×Pb×Pc×Pd でよいことになります。逆に,独立でない場合はこの式はなりたちません。
なお,この掲示板の最近の傾向として,最初に聞かれたことが後になって実は本当はもっと別のことを聞きたいというようになることが多いので,困ったことですが。
平 均値40,標準偏差5で,測定精度が0.02の場合35という作動速度というのを考える意味はあるのですか?35という数値自体,平均値から1標準偏差も 小さいので,「正常」動作ということでもありますまい。好ましくない作動速度の発生確率ということなら,作動速度35以下の確率(作動速度が速すぎるのも 好ましくないなら,および作動速度45以上の確率)を求め,それが 4 台の装置で同時に起きてしまう確率というのを考えるべきではないですか。つまり,作動速度が 35 というのの他に,34.84 とか,33.68 とかたくさんあるのになんで 35.00 だけを取り上げるのかと言うことです。
No.14947 Re: 発生確率 【たのも】 2011/07/11(Mon) 11:13
ご返信が遅くなり申し訳ありません.
昨日,出張から戻ってまいりました.
申し訳ありません.
初めから話の内容を書いておくべきでした.
どちらかというと確率に関する質問だったので,こちらに,質問させて頂いていいものかどうかわからず,入口のところだけ質問させていただきました.
失礼いたしました.
この目的ですが,今,同期を保証すべき作動速度の範囲(1σ範囲)で新しい効率的な装置の同期方法がないか探っています.
その下調べとして,遅い方向の1σの作動速度が同時に起こりうる可能性はどんなものなのか把握しておこうと考えておりました.
ご教授頂いた方法をもとに,様々な場合の作動速度について吟味し,対策にあたりたいと思います.
大変勉強になりました.
ありがとうございました.
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 044 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る