No.14830 Re: 平均値の推定と大標本論 【青木繁伸】 2011/06/24(Fri) 12:37
> なぜ旧時代は近似値である正規分布,あるいは1.96を使っていたのですか?単純に手計算に頼っていた時代や,コンピュータの計算力が満足でない時代だったため,といった事情ですか?
そういうことです。正確な P 値なんて,求められなかったのですから。
No.14831 Re: 平均値の推定と大標本論 【宿川】 2011/06/24(Fri) 13:25
なるほど,ありがとうございます!
実用上の問題でのことなのですね。
母集団が正規分布である(とした)のだから,母分散が既知の場合正規分布を使う
↓
母分散が未知の時,自由度(n-1)の不偏分散を母分散の推定値とした
↓
すると統計量は正規分布には厳密には従わない。特にnが小さいほど乖離する。
↓
自由度(n-1)のt分布に従うことが判った(従う分布をt分布と名付けた)
↓
だから母分散が未知の時はzではなくtを使う
↓
演算能力が足りず正確なP値を求められない時代,世論調査などの大標本ではt分布は正規分布に近似するので,正規分布で代用していた
↓
現代は正確なP値を求めるだけの演算能力があるから素直にtを使えば良い
拙い理解ですが,このような背景であっていますか。
正規分布の代用として出来たt分布が,演算能力のために逆に正規分布で代用されることになってしまったという感じなのでしょうか。
No.14832 Re: 平均値の推定と大標本論 【青木繁伸】 2011/06/24(Fri) 13:53
> このような背景であっていますか。
あっているでしょう。
No.14833 Re: 平均値の推定と大標本論 【宿川】 2011/06/24(Fri) 14:14
Webサイトでも本でも「なぜその分布を使うのか」までしっかり解説してくれていることがほとんどないので,とてもスッキリしました。
ありがとうございました。
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