No.14489 Re: 説明変数から算出された応答変数 【青木繁伸】 2011/04/01(Fri) 11:17
2 変数 x, y があって,x と x*y の関係を調べたいということですか。
統計学的には, x と x*y の関係は x と y の関係よりも強くなるでしょうね。> x <- rnorm(100) # 正規乱数それより前に,その分野でそのようにする意味はあるのでしょうか?
> y <- rnorm(100) # 正規乱数
> cor(x, y) # x と y は理論的には無相関
[1] -0.06539423
> cor(x, x*y) # x, x*y には相関がある
[1] -0.2622101
No.14490 Re: 説明変数から算出された応答変数 【海】 2011/04/01(Fri) 13:46
ご教示,ありがとうございます。
先の説明では,簡略化のため,具体的な内容を省いていましたが,実際には,分解にともなって,木材の密度が低下すると,窒素密度も低下するのか,ということを調べています。
分解は,微生物の活動によって引き起こされますが,その活動の特性として,減少する物質量が元素によって異なることが指摘されています。
そこで,木材の密度と,窒素密度との関係性を調べようと考えていました。
実は,すでに,論文査読を受け,査読者から,「説明変数xに対して,応答変数x*yというのは,変数間の独立性が確保されていないのではないのか。統計的処理の妥当性について説明して欲しい」という指摘を受けました。
いろいろと調べましたが,この問題について,説明されているものが見つけられませんでした。
実際には,応答変数が説明変数から計算されていても,コンセプトとして別物と仮定していれば,解析結果をコンセプトのとおりに解釈していいと考えていいのでしょうか(そもそも,「統計的処理の妥当性」を考える以前の問題なのでしょうか)。
実際の結果は,木材の密度にともなう窒素密度の有意な変化はみられませんでした(p=0.870)。
この結果を「分解によって木材の密度が低下しても,窒素密度が低下するとは限らない」と解釈してもいいのでしょうか。
たびたび,申し訳ありませんが,お教えいただければ嬉しい限りです。
どうぞよろしくお願いします。
No.14491 Re: 説明変数から算出された応答変数 【青木繁伸】 2011/04/01(Fri) 18:54
> 実は,すでに,論文査読を受け,査読者から,「説明変数xに対して,応答変数x*yというのは,変数間の独立性が確保されていないのではないのか。統計的処理の妥当性について説明して欲しい」という指摘を受けました。
「変数間の独立性が確保されていないのではないのか」とは,だれでも,そう思うでしょう。
> いろいろと調べましたが,この問題について,説明されているものが見つけられませんでした。
そういうことをする人(しようとする人)はいないので,してはいけないという説明もないのでしょう。
> コンセプトとして別物と仮定していれば,解析結果をコンセプトのとおりに解釈していいと考えていいのでしょうか
x と x*y は,別物と仮定できないのです。
> そもそも,「統計的処理の妥当性」を考える以前の問題なのでしょうか
でしょうね。統計学(統計処理)は固有科学の問題を解決する一つの手段に過ぎません。
No.14493 Re: 説明変数から算出された応答変数 【海】 2011/04/02(Sat) 17:35
ご教示,ありがとうございました。
このような場合には,統計解析は避ける(行わない)ようにあらかじめ持っていく必要があるということが分かりました。
今回は,統計解析の部分はすべて削除しようと思います。
大変勉強になりました。
ありがとうございました。
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 044 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る