No.14179 Cox比例ハザードモデルについて  【医療関係者】 2011/01/21(Fri) 09:32

いつも勉強させていただいております。
よろしくお願いいたします。

この度,ある治療法が有効かど うか(生存期間延長に寄与するか否か)を判定するためにretrospectiveな研究を行っています。方法としては,SPSSでCox回帰分析を行い 解析を行っております。疾患がまれであることからn=93,事象も18と少数の検討となります。

今回病理事項や性別など完全データ7項目でCox回帰分析を行い,強制投入法により
				方程式中の変数
Exp(B) の 95.0% CI
B 標準誤差 Wald 自由度 有意確率 Exp (B) 下限 上限
A -2.227 .746 8.906 1 .003 .108 .025 .466
B .652 .535 1.485 1 .223 1.919 .673 5.477
C 2.553 .691 13.634 1 .000 12.850 3.314 49.830
D 2.126 .805 6.980 1 .008 8.381 1.731 40.576
E -.592 .725 .668 1 .414 .553 .134 2.288
F 1.733 .694 6.228 1 .013 5.655 1.450 22.048
G 1.889 .675 7.833 1 .005 6.610 1.761 24.806
という結果が得られ,生存に及ぼす因子としてA,C,D,F,Gが関与する可能性があると結論づけたいと考えております。しかし,一つの検討項目について少なくとも事象が5-10必要であることを考えるとこの7項目で行うことが意味があることなのかが不明です。

もともと後ろ向き研究であり,実は患者背景においてBの因子がp<0.05と偏りを示しているため,できるだけ多くの検討項目を使用したほうがよいのではと思い,7項目にしております。

検討の妥当性と,検討項目個数の是非についてご教示いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

No.14235 Re: Cox比例ハザードモデルについて  【Mina】 2011/01/27(Thu) 13:26

n=93でイベント数が18なのですよね?
そうすると,モデルに投入できる変数は,18/10で1つ程度になると思います。
7つも入れた解析は,モデルが不安定になるので,その結果は慎重な解釈が必要だと考えます。

Peduzzi P, et al.
Importance of events per independent variable in proportional hazards regression analysis. II. Accuracy and precision of regression estimates.
J Clin Epidemiol. 1995 Dec;48(12):1503-10.

"Although a single boundary level for avoiding problems is not easy to choose, the value of EPV(events per variable) = 10 seems most prudent. Below this value for EPV, the results of proportional hazards regression analyses should be interpreted with caution because the statistical model may not be valid."

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