No.13875 ライアン法による平均値の差の多重比較 被験者内要因の場合 【MA】 2010/11/28(Sun) 06:56
お世話になっております。この度は,被験者内要因として操作された各条件の平均値の差に関して多重比較する際に,ライアン法による有意水準の調整法を用いることの妥当性についてご意見を頂ければと思っております。
ANOVA4(http://www.hju.ac.jp/~kiriki/anova4/about.html)
と呼ばれるWeb上で利用可能なプログラムにおいては,3つ以上の水準をもつ要因の主効果が有意であった場合に,ライアンの方法を用いて多重比較が行われ
ております。これは,被験者内要因として操作された変数においても同様の調整法が用いられているようです。私がこのプログラムを理解しようと試みた限りに
おいては,被験者間要因として操作された要因の多重比較においては,森&吉田(1990)「データ解析テクニカルブック」,
p171に書いてあるライアン法が使用されていると理解しました(間違っていたら申し訳ございません)。
今回お聞きしたいことは,この手
法を被験者内要因として操作された要因の多重比較にも用いることの妥当性についてです。私がANOVA4を理解した限りでは,主効果の検定の際に用いられ
たMSerrorを用いてその後の多重比較を行っていると理解しました。この場合,つまり被験者内要因を含む計画の場合,被験者の主効果によって説明され
る変動を除いてから当該の要因の主効果を検定することになります。それ故に,その際のMSerrorを用いると,被験者間要因として操作された要因の多重
比較をする場合とは異なる結果になると理解しました。
この手法(被験者内要因におけるライアンの調整法)を紹介した統計の学術書はあるの
でしょうか。もしどなたかご存じでしたら,教えて頂けますですと幸いです。Webプログラムを作成された先生にもWebで公開しておられるメールアドレス
宛でお聞きしたのですが,ご多忙のようでお返事を頂いておりません。どなたか,参考書をご教示頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
もっ
と一般的には,主効果の検定の際に用いられたMSerror(全ての条件のデータから推定されたMSerror)を,被験者内要因の各水準における一対比
較の際に使用することができるのか,という問いとも関係があるのかなと個人的には思っております。これについての学術書,論文でももしどなたかご存知でし
たら,ご教示頂けましたら幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
No.13877 Re: ライアン法による平均値の差の多重比較 被験者内要因の場合 【Jipper】 2010/11/28(Sun) 23:07
ライアン法限定ということですとわかりませんが,一般に反復測定の多重比較のときの誤差項として何を使うべきかということについては,以下の論文に少し書いてあったと思います。
同じ著者には他にもこのトピックに関連する論文があったと思います。
Keselman,
H. J., & Keselman, J. C. (1993). Analysis of repeated measurements.
In L. K. Edwards (Ed.), Applied analysis of variance in behaviroal
science (pp. 105-145). New York, Marcel Dekker, Inc.
No.13878 Re: ライアン法による平均値の差の多重比較 被験者内要因の場合 【MA】 2010/11/28(Sun) 23:42
Jipper様,早速のお返事を頂きまして本当にありがとうございます。まずはその本を読んでみたいと思います。
ほかの方で,ライアンの方法を反復測定の多重比較の際に使用することを議論した(賛成であれ反対であれ)統計学術書,論文をご存じの方がおられましたら,引き続きご教示頂けましたら幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 044 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る