No.13846 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【オーナー】 2010/11/23(Tue) 18:08

初めまして,統計学に関しては初学者です.

まだ研究計画段階なのですが多重ロジスティック回帰分析で得られた式からそれぞれの式の適合性を比較したいと考えております.
そこでこのHP(http://www.hs.hirosaki-u.ac.jp/~pteiki/research/stat2/text.html)に掲載されている多重ロジスティック回帰分析で得られた2つの式を比較するためのexcelファイル というのを見つけたのですが対数尤度と独立変数の数からχ2乗分布を使用して比較するような数式になっておりました.
2点ほどお聞かせください.

(1) この数式を使用して比較を行った場合,統計処理の方法についてはどのように記述したらよろしいですか?同様に検討しているものを探してみましたが見つかりません.アドバイスお願いします.

(2) このファイルでは2つの式を比較するようになっていますが3つを比較する場合2群の比較を3回行って有意水準をBonnferroni補正するといった方法は間違ってないでしょうか?

No.13847 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【青木繁伸】 2010/11/24(Wed) 10:06

問い合わせは,そのホームページの作者にするのがよいでしょう。
また,丸付き文字も使わないでください。

(1) どちらのモデルがより適合しているかについて「尤度比検定」を行っているのです。
(2) モデルの適合度を検定しているので「Bonnferroni補正するといった方法」はなじまないでしょう。

No.13856 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【オーナー】 2010/11/24(Wed) 21:51

ご回答ありがとうございました.
丸付き文字を使ってしまい申し訳ありませんでした.

先日ホームページの作者にメールしてみたのですが著書に関する内容か講習を受講した者でないと回答できないというお返事でしたのでここに書き込ませていただきました.

(2)について再度お聞きしたいのですが,モデルの適合度を3群で比較する方法としてどのような方法があるかをご教授いただけると幸いです.

No.13857 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【青木繁伸】 2010/11/24(Wed) 22:09

> モデルの適合度を3群で比較する方法として

というのがそもそも変なのですね。
どのモデルがより適合しているかというのがモデル選択なので,選択の俎上に登るのは常に2つなんです。あなたは常に「2群で」とか「3群で」とか書いていますけど,「群」じゃないのです。「2つのモデル」なんです。多重比較じゃないんです。

> ホームページの作者にメールしてみたのですが著書に関する内容か講習を受講した者でないと回答できないというお返事でしたので

ときどきありますよね。こういうの。なんでなんでしょうか。知識の切り売りはしないと言うことなんでしょうか。その人の知識は,その人の努力のたまもので論文にて公表したと言うものもあるのでしょうけど,多くは先人の知識のうけうりにすぎないものが大半でしょう。

あなたの責任じゃなくて,ホームページ運営者の個人的な不適切な対応ということで理解しましょう。

な んだかなあというのが私の感想。あなたの「がっかり度」もよ〜〜く理解できます。なんという対応なんだろうか。自分の利益に直結しない質問には回答しない というようにもうけとれますよね,研究者としても残念な対応だと思います。SPSSという一つのアプリケーションが対応していない統計学的な出力を補完す る対応を提起して,それを利用する人たちに対してこのような対応をするというのはどうかなと思います。他のアプリケーション(プログラム)を使っている人 は,そのようなものも必要としないし,それを使ってその意味を聞いて,それには答えないと言うことも言われないわけですから。ちなみに,Rを使って,同じ ことをやろうとしたら,
a1 <- glm(y ~ x1, DataFrame)
a2 <- glm(y ~ x1+x2, DataFrame)
anova(a1, a2, test="Chisq")
だけでよいわけですからね。SPSS を使ったのち,Excelを使ってなんか,必要ない訳です。
「私 の作ったこのプログラムを使えば目的とする結果が得られますよ」というのはその通りでしょう。しかし,そのプログラムはどういう計算式・理論によっていま す(しかも,その根拠は作者独自の発明というか理論展開に基づくものでも何でもない)ということも説明しないでおいて,その理論・根拠についての質問をし たときに,そんなこと言われたらねえ。こんなこと書きたくもないけど,余りにもひどい。自分の本の読者じゃなきゃ答えないなんてね。やはり,どのような場 合にも R を使うというガイドラインに従うと,お互いしあわせになれるんじゃないでしょうか。

SPSS なんか使う必要ないです。SPSS の「寄生虫アプリ」も使う必要はないです。
(小さな声で,「寄生虫アプリを作る人たちに頼る必要もないです」。自分で解決すればよいだけですから。それでも頼るなら,頼りがいのある人に頼りましょう)
SPSS は EXEL と読み替えてもよいです。

嗚呼。言ってしまったなあ。(笑)フレーム(炎上)になるかな。ならばなれ。文句があれば,いくらでも書いてください。

対応の基本が間違えているンダヨ。

No.13861 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【ひの】 2010/11/25(Thu) 00:47

>どのモデルがより適合しているかというのがモデル選択なので,選択の俎上に登るのは常に2つなんです。あなたは常に「2群で」とか「3群で」とか書いていますけど,「群」じゃないのです。「2つのモデル」なんです。多重比較じゃないんです。

今問題になっている方法のことは知らないのですが,AICのようなモデル適合度の指標を使ってモデル選択する場合は「選択の俎上に登るのは常に2つなんです」というようなことはなくて,いくつでもいっぺんに比較できます。AICの値が一番小さいものを選ぶだけですから。

No.13866 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【知ったかぶり】 2010/11/25(Thu) 10:31

念のため確認したいのですが,

>多重ロジスティック回帰分析で得られた式からそれぞれの式の適合性を比較したい

これは,同じデータに対して説明変数が異なる複数のモデルを当てはめて,どのモデルが一番良いか検討したい,ということでしょうか.

No.13871 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【オーナー】 2010/11/25(Thu) 23:31

ご回答いただいた皆様ありがとうございます.
またお返事が遅れてしまい申し訳ありません.

青木先生
ご返答ありがとうございます.
用語の誤用失礼いたしました.
知識を得るにはお金がかかるということなのでしょうか…
私のような初学者にはこのような場所が本当にありがたいです.
青木先生には本当に感謝しております.

ひの様
ご返答ありがとうございました.
AICというのは本では見たことはありますがもう少し勉強してみます.
私はエクセル統計2010を使用しているのですが,また私の使用するソフトで算出が可能かも確認してみます.
AICで比較する場合は有意性については検討する必要がないのでしょうか?

知ったかぶり様
ご返答ありがとうございました.
具 体的に申しますと,3段階の階層構造の尺度があるのですが,ある従属変数に対して1つ目の段階の尺度Aの下位項目を独立変数とした場合,2つ目の段階の尺 度Bの下位項目を使用した場合,3つ目の段階の尺度Cの下位項目を使用した場合で各モデルの適合度を検討したいのです.各モデルの適合度を比較することで どの段階の尺度から従属変数とした変数を予測することが望ましいかといったことを検討したいのですが…
この場合に尤度比検定を使用するのは間違いなのでしょうか

No.13872 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【知ったかぶり】 2010/11/26(Fri) 12:39

階層構造の尺度というのがよくわかりませんが(データの構造のことかな?),説明変数がA,B,Cと3つあっ て,Aを使ったモデル,Bを使ったモデル,Cを使ったモデルを比較したいのであれば,対数尤度を使えば良いでしょう.対数尤度が一番大きいものが,一番当 てはまりの良いモデルです.
AとBを使ったモデルとAのみ使ったモデルを比較する場合は,尤度比検定.この場合,帰無仮説は「Bの係数はゼロである」なので,これはBの係数の有意性の検定といえます.
尤 度比検定は,比較しようとするモデルが「入れ子」になっていなければならないので,AとBを使ったモデルとAとCを使ったモデルの比較はできません.「入 れ子」になっていないモデルどうしの比較には,vuong検定というものがあります.Rであればpsclライブラリーのvuong()関数で実行できま す.
予測を重視するのであれば,AICを用いるべきでしょう.AICは,各モデルの対数尤度を使って簡単に求めることができます(有意性の検討は不要です).

No.13873 Re: 多重ロジスティック回帰分析 式の比較  【オーナー】 2010/11/26(Fri) 19:02

知ったかぶり様

丁寧にご回答ありがとうございます.
大変勉強になります.
私の説明が分かりにくくてすみません…

Aという4段階の順序尺度×11項目からなるスケールがあります.
Bという4段階の順序尺度×10項目からなるスケールがあります.
Cという7段階の順序尺度×13項目からなるスケールがあります.

ちなみにA・B・Cのスケールはそれぞれ独立したものです.
それぞれのスケールの下位項目を独立変数として多重ロジスティック回帰分析を行い,3つのスケールのうち,どのスケールが最も予測に有用かといったことを検討したいのです.

先ほど簡単に分析をしてみましたら私が使用しているソフトでもAICが出力されました.またAICについて勉強して使用してみたいと思います.有意性の検討が不要だという点も安心しました.
この度は青木先生・知ったかぶり様はじめ本当にありがとうございました.

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 044 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る