No.13743 単回帰分析の群間の有意差について  【ザンク】 2010/11/09(Tue) 00:09

2つの群において,それぞれ水準の値も数も異なるデータから単回帰分析を行った場合,
単回帰分析から求めた係数の差が有意であるか検定する方法があれば,ご教示いただけないでしょうか?
データのイメージとしては以下です。

群:A,B
データ(Xは独立変数,Yは従属変数):
Aグループ
 Y X
 ──────
 1 2
 3 3
 6 4
 8 5
 10 8
 15 20  データから求めた単回帰式 Y = 1.2142X - 1.7017

Bグループ
 Y X
 ──────
 2 3
 5 4
 7 6
 11 9
 18 24  データから求めた単回帰式Y = 0.69X + 2.2524
よろしくお願いいたします。

No.13744 Re: 単回帰分析の群間の有意差について  【ひの】 2010/11/09(Tue) 00:15

「水準の値が異なる」の意味がわかりませんが,ANCOVA(共分散分析)でよいのでは?

No.13746 Re: 単回帰分析の群間の有意差について  【ザンク 】 2010/11/10(Wed) 12:56

ひの殿

早速のご返答ありがとうございます。

>「水準の値が異なる」の意味がわかりませんが,

独立変数の値(例でいくと,X)が,2つのグループで揃っていないという意味です。

ANCOVA(共分散分析)は初めて知りました。ネットで検索した結果から,回帰と分散分析を合せて行なう手法と理解しており,探していた手法の気がします。ご紹介ありがとうございました。

ただ,難しくて理解に時間が掛かりそうです。今回,例で記載したデータで共分散分析を行なうとどのようになるかご教示いただけないでしょうか?または,良書やよい参照先をご教示いただけると幸いです。

No.13747 Re: 単回帰分析の群間の有意差について  【kai】 2010/11/10(Wed) 13:34

芳賀敏郎先生が書かれた[医薬品開発のための統計解析第2部実験計画法]は共分散分析について丁寧に解説されていてお勧めです.

No.13748 Re: 単回帰分析の群間の有意差について  【波音】 2010/11/11(Thu) 22:01

回帰分析は説明変数が全て連続型であること,分散分析は説明変数が全てカテゴリカル型であること,そして共分散分析は説明変数に連続型とカテゴリカル型が混在しているということです。

今回のケースだと応答変数がY,説明変数がX(連続型)とグループを表す変数(カテゴリカル型)が含まれるということです。

> Y <- c(1,3,6,8,10,15, 2,5,7,11,18)
> X <- c(2,3,4,5,8,20, 3,4,6,9,24)
> GROUP <- rep(c(1,2), c(6,5))
> GROUP
[1] 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2
> GROUP <- factor(GROUP, levels=c(1,2), labels=c("groupA", "groupB"))
> GROUP
[1] groupA groupA groupA groupA groupA groupA groupB groupB groupB groupB groupB
Levels: groupA groupB
> result <- lm(Y ~ X * GROUP)
> summary(result)

Call:
lm(formula = Y ~ X * GROUP)

Residuals:
Min 1Q Median 3Q Max
-2.72917 -1.26042 -0.01221 1.52083 2.53799

Coefficients:
Estimate Std. Error t value Pr(>|t|)
(Intercept) 2.354167 1.364605 1.725 0.12815
X 0.687500 0.146865 4.681 0.00226 **
GROUPgroupB -0.101792 2.053199 -0.050 0.96184
X:GROUPgroupB 0.002459 0.194829 0.013 0.99028
---
Signif. codes: 0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1 ‘ ’ 1

Residual standard error: 2.198 on 7 degrees of freedom
Multiple R-squared: 0.8816, Adjusted R-squared: 0.8309
F-statistic: 17.37 on 3 and 7 DF, p-value: 0.001267

なお上記のモデルは「交互作用モデル」であり,lm(Y ~ X + GROUP)といった「加法モデル」も考えられます。ちなみにlm(Y ~ X)なら回帰分析,lm(Y ~ GROUP)なら分散分析です。

今回のデータセットだとGROUPは応答変数を説明するために重要でない変数であることがわかり,適切なモデルは回帰モデルということになります(練習のために全て試してみるとよいかもしれません)。

No.13751 Re: 単回帰分析の群間の有意差について  【ザンク】 2010/11/12(Fri) 23:01

kai殿
良書ご紹介ありがとうございます。
お小遣いをためて,購入したいと思います。

波音殿
ご返答ありがとうございます。
まだ理解はできていませんが,
じっくり勉強して理解したいと思います。

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