No.13329 Re: κ係数の判断について 【青木繁伸】 2010/08/27(Fri) 23:40
「Cohenは2×2に対応していて」というのはちょっとおかしくて,「2人の評価者の一致性を見る」ということで,対応表はk×k(k≧2)ということでしょう。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Kappa/kappa.html
また,Fleiss のもととなる論文は 1971 年のもののようですが,そのあと,Siegel らがさらなる吟味を加えたようで(わたしは原論文は見ていない)R のオンラインヘルプには,
Siegel, S. & Castellan, N.J.Jr. (1988) Nonparametric statistics for the behavioral sciences. Boston, MA: McGraw-Hill.
が 引用されている。そして,Fleiss のκとは呼ばず,Siegel のκと呼んでいる。Wikipedia の記述では,有意性検定については「ない」としているが,R では有意性検定結果も示される。また,Cohen のκは前述のように2人の評価者についての一致性を計算するとされているが,R では複数評価者の一致性の計算もできる。つまり,Cohen と Fleiss ともう一つ(計3種のκ)が計算されている。
以下のページも参照。
http://www.hs.hirosaki-u.ac.jp/~pteiki/research/stat/S/kappa/
現在出力形式がちょっとかわって,以下のようになっている。Kappa test for nominally classified dataWikipedia には,Fleiss のκの評価基準は,「助けになるどころか有害だ」とも書かれていますね。
3 categories - 5 methods
kappa (Cohen) = 0.615991 , Z = 7.00802 , p = 1.20848e-12
kappa (Siegel) = 0.417892 , Z = 5.45333 , p = 2.4718e-08
kappa (2*PA-1) = 0.24
No.13369 Re: κ係数の判断について 【おみじょ】 2010/09/05(Sun) 09:21
ありがとうございます。大変参考になりました。
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