No.13156 多重t検定  【yoshi】 2010/07/25(Sun) 15:25

お世話になります。 森・吉田「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」北大路書房(2006)に出てくる,多重t検定とは,いわゆる「ボンフェローニ」のことだと理解してもいいのでしょうか?

No.13157 Re: 多重t検定  【青木繁伸】 2010/07/25(Sun) 20:27

今は自宅なので,その本を参照できませんが,その本ではどのように記述されているのでしょうか?
本の記述 は,読者にわかるように説明されているはずなので,その記述が曖昧で?訳がわからない?などと言うことはないはず(もしソウなら,その本は欠格という烙印 が押されるという不名誉を負わなければならないと言うことになり,そのような本を出版した出版社も重大な責任を負うと言うことになるんですけど?)

No.13158 Re: 多重t検定  【yoshi】 2010/07/26(Mon) 08:34

青木先生,お忙しいところをご回答いただきありがとうございます。私の軽はずみな質問だったのかもしれません。私 の考えでは(先入観?),通常多重比較の解説をする場合,どんな本でも大抵ボンフェローニのことを説明してしかるべき,と思っておりましたが,この本では 「ボンフェローニ」という単語が載っていませんでした。その代わり,多重t検定(multiple t-test)についての解説がなされており,しかし私の使うソフトでは,多重t検という言葉は出現しないので,何か他の言い方があるのではないか,と勘 繰ったわけです。それがボンフェローニではないかと思ったわけです。特に解説があるわけではないので,両者は別物と考えていいのですね。お騒がせいたしま した。

No.13159 Re: 多重t検定  【青木繁伸】 2010/07/26(Mon) 10:14

172 ページの (vi) のシェフェ法の説明で,「シェフェ法で用いる統計量は次の [3-4-13] 式の F 比であり,これは [3-4-5] 式の t の 2 乗に等しい」とありますね。

F 分布と t 分布で,F = t^2 という関係が成り立つのは,F 分布の第 1 自由度が 1 の場合のみなので,[3-4-5] 式 の t と [3-4-13] の F から求めた p 値は食い違う(後者が正しい)。

なお,ボンフェローニ法は平均値の差の検定(t 検定)に限ったことではなく単に有意水準の決定法に過ぎないので,「多重 t 検定」はボンフェローニ法ではない。

No.13161 Re: 多重t検定  【yoshi】 2010/07/26(Mon) 11:26

青木先生,ご回答いただきありがとうございました。「多重 t 検定」はボンフェローニ法ではない,ということはわかりました。後のお話は,まだ自分はフォローできていないので,もう少しこの本をしっかり読んでみたい と思います。しかし,いつもながら統計学の本を読む,というのは本当に骨が折れます。日本語なのに理解できないのですから,気合いと根気が必要です。統計 のことをよく理解されている方々には本当に敬意を表します。こういうサイトは本当に私のようなものにはありがたいものです。

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