No.12939 多重性  【BlPr】 2010/06/29(Tue) 19:35

初めて質問させて頂きます。

私が解析したい事案について,ネットで調べたり,書籍を購入したりして調べ,検定方法を決めました。
しかし,同じような事案について解析されている論文をいくつか(といっても2本ですが…)取り寄せてみると,意外なことに自分が思っていた検定方法とは違っています。
自 分で調べた方法を信じてはいるのですが,取り寄せた文献が特定保健用食品(いわゆるトクホ)の許認可を受けた製品の文献で,これはメーカーがトクホの審査 を受ける際に厚労省に提出し,審査通過したものであるため,自分で調べて行き着いた検定方法はやはり間違っているのではないかと心配になってきた次第で す。国のお墨付きには敵わないのではと…。

そのため,私がやろうとしている検定方法が間違っていないかご指南頂ければ幸いです。

ある食品の血圧に対する効果を検証する目的で臨床試験を社員でやろうとしています。

群1:プラセボ群
群2:食品A 低用量群
群3:食品A 中用量群
群4:食品A 高用量群

この4群の血圧を1週間おきに6週間測定します。
(摂取1週間前,摂取0日目,摂取1週目,2週目,3週目,4週目,摂取中止1週後)

ここまでは私も文献も試験方法は全く同じです。
しかし検定方法が違います。

<私がやろうとしている検定方法>
群間比較 :Williams 検定(プラセボ群−低用量群, プラセボ群−中用量群, プラセボ群−高用量群)
群内比較 :Bonferroni補正を施した Paired-t 検定(摂取1週間前−摂取0日目, 摂取1週間前−摂取1週目,…, 摂取1週間前−摂取中止1週後)

<取り寄せた文献の検定方法>
群間比較 :Student-t検定(プラセボ群−低用量群, プラセボ群−中用量群, プラセボ群−高用量群)※Bonferroni補正なし
群内比較 :上記の私がやろうとしている方法と同一手法

もし,文献のように群間の比較がStudent-t検定の繰り返しでOKなのであれば,有意差が得やすいし,「前ならえ」でいこうかとも思います。

長文になりましたが,ご教示頂ければ有難いです。

No.12942 Re: 多重性  【青木繁伸】 2010/06/29(Tue) 21:01

Williams 検定は,片側検定(単調増加,単調減少)だったかな?b
例示されたような場合には,Williams の方がよいような。

> Student-t検定の繰り返しでOKなのであれば,有意差が得やすいし

両側検定と片側検定を比較すると,片側検定の方が有意差が得られやすいのかな?

まあ,理想は理想として,長いものに巻かれるのもよいかも???

No.12943 Re: 多重性  【BlPr】 2010/06/30(Wed) 09:15

早速のご回答ありがとうございます。

このような質問をできる人が周囲におらず,大変助かります。

>両側検定と片側検定を比較すると,片側検定の方が有意差が得られやすいのかな?
いえ単純に,Student-t検定について検定回数でBonferroni補正した場合と,多重性を考慮せずにt検定を繰り返した場合とでは,後者の方が有意になりやすいだろう,という意味で「〜繰り返しでOKなのであれば,有意差が得やすいし」と発言しました。
両側検定と片側検定を比較するというところまで考え付いておりませんでした。

>まあ,理想は理想として,長いものに巻かれるのもよいかも???
なるほど…。現実を見て柔軟に対応することも必要という風に捉えました。

大変ありがとうございました。

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