No.12840 Re: Χ^2 testについて 【青木繁伸】 2010/06/16(Wed) 09:05
各観察度数が少なくとも5でなくても条件を満たす(期待度数5以上になる)分割表はあります。B not B total一方,各観察度数が少なくても5以上でも,条件を満たさない分割表もあります。
A 4 7 11
not A 8 5 13
total 12 12 24
期待値 5.5000 5.5000
6.5000 6.5000B not B totalそもそも,期待度数について条件があるのですから,観察度数なんかに目をくれず,いつも期待度数が条件を満たすかどうかをチェックすればよいだけの話です。
A 5 32 37
not A 8 5 13
total 13 37 50
期待値 9.6200 27.3800
3.3800 9.6200
No.12841 Re: Χ^2 testについて 【ひの】 2010/06/16(Wed) 09:16
各項目がa,b,c,dのとき,aの欄の期待値は
(a+b)(a+c)/(a+b+c+d)
となります。a,b,c,dがすべて5以上の時にこの値が5以上であると言えるかを数学的に証明すれば良いわけです。他の欄についても全く同様なのでaの欄についてだけ考えればよいでしょう。
a,b,c,dがすべて5のとき期待値の式の値は5になります。そこからa,b,c,dの値を少しだけ変化させてみましょう。
a,b,cのいずれかを6にすると,期待値は5より大きくなります。
dの値を6にすると期待値は5より小さくなります。
これで反例が見つかりましたので,命題は反証されました。
No.12854 Re: Χ^2 testについて 【Hara_da】 2010/06/17(Thu) 02:41
青木先生,いつもながら,詳細な解説をいただきありがとうございます。
>そもそも,期待度数について条件があるのですから,観察度数なんかに目をくれず,いつも期待度数が条件を満たすかどうかをチェックすればよいだけの話
先生のHPの解説にもそういった解説があったように思います。
ひのさん,証明まで導いていただきありがとうございます。
おかしいというのには気付いていたのですが,あまりにも明言されていたので,別の何かがあるのかと思ってお聞きしたのですが,誤植かもしれませんね。いずれにせよ,これで得心できます。
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