No.12646 多重比較について 【taipapa】 2010/05/19(Wed) 14:32
この掲示板でもなんども取り上げられている問題ですが,とある雑誌の論文の査読をやっていて疑問が出てきたので質問させてください.
ある疾患40人で,症状あり20人,無症状20人を対象として,仮に,病巣が大,中,小に分けられるとします.そうすると2x3=6で,6群に分けられま
す(本当のデータとはもちろん変えてありますが本質は同じです).論文の著者は,この6群におけるある酵素の値を調べて,"student t
test"で各群の組み合わせを片っぱしから対比較してp<0.05なら両群間の酵素の値に有意な差があるとしてグラフに印を付けています.
最初の査読で,色々意見はあるが作法として分散分析をやってからposthoc testをやるとか,多重比較やるならBenjamini &
Hochberg法(BH法)によるFalse Discovery
Rateの調整をやるなどした方が良いのではないかとコメントしたのですが,「当施設の統計の専門家に聞いたらt検定で良いといわれた」とのことで,そこ
は変更しないままのrevised
versionの草稿がまた廻ってきました.この有意な差があると言う点が論文の骨子をなす論点なので,ここが信用できない結果だとrejectせざるを
得ないわけですが,上記の例のような多重比較をやっても許されるものなのでしょうか?「統計の専門家」と言われたために即座に却下もできずこちらに相談し
た次第です.ご教示いただければ幸いです.
No.12649 Re: 多重比較について 【青木繁伸】 2010/05/19(Wed) 17:01
「統計専門家のお名前を聞く」とか。
多重比較が不要である(有意水準あるいは P 値の調整が不要である)と判断した根拠をお聞きすればよいのではないでしょうか。
No.12650 Re: 多重比較について 【taipapa】 2010/05/19(Wed) 17:41
青木先生,有難うございます.
そうですよね.私のコメントに対する答えがあまりにきっぱりとしていたので,少し弱気になり,なにか新しい話があるのかどうかこちらに確認させていただきました.
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