No.12519 母集団を定義することの意味 【波音】 2010/04/25(Sun) 18:36
いまさら何を,という話でもあるのですが,改めて考えてみると:
多くの社会科学系の論文において質問紙調
査を行っている場合,そのほとんどが自分の所属(あるいはその他のいくつかの)大学で開講されている講義内でデータが取られていると思われます。これは時
間や手間(費用も含めて)を考慮すれば,現実的にそのようにするしか200とか300といった数のデータを得るのが困難だからでしょう。
し
かし教科書的には,このような方法によって抽出されたサンプルは(母集団をどう定義するかにもよりますが)"偏ったサンプル"であるといえることでしょ
う。多くの場合は母集団を暗黙的に"日本の大学生"などとしているのかもしれませんが,それを代表するような標本抽出など不可能に近いと思うわけです(も
ちろんお金をかければ可能でしょうけど)。
現実的に母集団の定義というのは,ほとんど意味を成さないことが多いということがいえるのではないでしょうか?
もちろん,だからといってこうした調査法が誤りであるというわけではありませんし,統計学の根本的な母集団と標本の考え方を否定するわけでもありません。
No.12524 Re: 母集団を定義することの意味 【青木繁伸】 2010/04/25(Sun) 22:35
何らかの意味で,母集団を代表している,あるいは代表とするには疑問があるということを考察すべきでしょうね。
大学によっては(割合はともかく)日本全国からの入学生がいることもあるでしょう。
しかし,そのような場合であっても,ある授業の受講生という場合には,何らかの偏りが出てくるかもしれません(担当教員に心酔している学生が多いとか,担当教員の気に入るような答えをするとか)。
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