Injury x1このデータについて
1 0 1.0122456
2 0 2.0412369
3 0 0.4611751
4 0 0.7499913
5 0 0.7353509
6 1 0.9793186
7 1 2.9590673
8 1 2.0849206
9 1 1.1778935
10 1 1.3341162
11 1 7.4915782
12 1 45.8988990
13 1 13.7614024
14 1 7.0526272
15 1 21.3706421
16 0 1.2741729
17 0 2.9629299
18 0 0.5090419
19 0 0.8374493
20 0 1.6199026
No.12369 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【波音】 2010/04/02(Fri) 16:36
理屈は分かりませんが,少なくともそのようなエラーが出る原因は12番目のデータにあるようです。試しに 12 1 45.8988990 という部分のデータのみを取り除いて解析してみれば,上手く行きます。
> inj
[1] 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0
Levels: 0 1
> x1
[1] 1.0122456 2.0412369 0.4611751 0.7499913 0.7353509 0.9793186
[7] 2.9590673 2.0849206 1.1778935 1.3341162 7.4915782 13.7614024
[13] 7.0526272 21.3706421 1.2741729 2.9629299 0.5090419 0.8374493
[19] 1.6199026
> result <- glm(inj ~ x1, binomial)
> summary(result)
Call:
glm(formula = inj ~ x1, family = binomial)
Deviance Residuals:
Min 1Q Median 3Q Max
-1.4590 -0.7443 -0.6207 0.5459 1.6636
Coefficients:
Estimate Std. Error z value Pr(>|z|)
(Intercept) -1.9527 1.1071 -1.764 0.0778 .
x1 0.8755 0.6170 1.419 0.1559
No.12370 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【雪】 2010/04/02(Fri) 17:46
お返事ありがとうございます。
そうなんです。
12番目のデータを除くか,x1の値を36以下ぐらいにすると,解析できるようになります。しかし,その原因がよくわかりません。
今,怪しいと思っているのは,summary(result)の一番下の行です。
Number of Fisher Scoring iterations: 7
「Rによる医療統計学」P.183によると,"interationの数が10を超える場合には,glmでは当てはめを停止する。この閾値を自分で設定することも可能である"と書かれていますが,具体的な方法は記されていません。
?glmを見れば一発で分かりそうなのですが,ヘルプを見ても閾値の変え方が分からないのです。
もしご存知の方がおられれば,教えて頂けると嬉しいです。
No.12371 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【青木繁伸】 2010/04/02(Fri) 17:52
エラーではなく,警告(worning)であるところに注意。
この警告は,glm が呼ぶ glm.fit の最後の方if (family$family == "binomial") {で出しているのですね。eps は 2.22044604925031e-15,mu は 予測値( $fitted.values)
if (any(mu > 1 - eps) || any(mu < eps))
warning("fitted probabilities numerically 0 or 1 occurred")
}list(coefficients = coef, residuals = residuals, fitted.values = mu, 以下略で, 何を意味しているかは文字通り予測値が1や0に非常に近いものがありますよ。ということです。 「numerically 0 or 1」 というのと「数値的に 0 か 1」というのは若干のニュアンスの違いがあるような(英文は,『数値としてほとんど 0 か 1 と解釈される』というような感じ。日本語は断定。そう感じるのは私だかかな?)。
で,扱いをどうするかですが,そのような意味なので無視 してもよいでしょう。警告の意味は,こんなに1や0に近い値になるのは,独立変数のどれかが外れ値かも知れませんよということでしょう。実際にそのような 値が観察されていることもあるだろうし,もしかしたらデータ入力に間違いがあるのかもしれないので,データを見直したらいかが?ということでしょう。今回 はそう言うことはないのでしょうけど,もしかしたら 45.898899 ではなく,5.898899 ならこの警告は出ないでしょうからね。
よくわからないことがあるときには,ソースを見れば解決できることがありますね。そこが「自由なソフトウェア」のよいところです。
No.12372 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【青木繁伸】 2010/04/02(Fri) 18:01
> ?glmを見れば一発で分かりそうなのですが,ヘルプを見ても閾値の変え方が分からないのです。
glm の引数に,control = glm.control(...) がありますよ。
説 明を読むと,a list of parameters for controlling the fitting process. See the documentation for glm.control for details. ということで,glm.control という関数で設定できるとありますね。
そして,glm.control を見ると,maxit を設定することができるのが分かります。
> iteration の数が 10 を超える場合には,glm では当てはめを停止する
というのはうそ(?)で,デフォルトは 25 だということも分かります。
ま た,glm が返す結果も ? glm の下の方(Value という項)に書いてありますよ。そのなかに,収束したかどうかは converged でかえされる(logical. Was the IWLS algorithm judged to have converged?)ということもわかります。
オンラインヘルプを見るのが一番です。
No.12374 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【雪】 2010/04/02(Fri) 19:36
青木先生
解説をありがとうございました。よく分かりました。
恥ずかしながら,options(warn=-1)で警告を切れることも,今まで知りませんでした。
とても助かりました。
No.12377 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【芳賀】 2010/04/04(Sun) 12:49
データをグラフ化して眺めると,そのままロジスティック曲線をあてはめるのは不自然です.x1を対数変換してロジスティック曲線を当てはめるときれいな曲線を描くことができます.
確率が50%になるxの値は1.80,傾きの係数は1.909となります.
なお,xの対数に対してロジスティック曲線があてはまるときは,通常のロジスティック曲線の式(1/(1+exp(-(a+bx))) ではなく,x^b/(x^b+x50^b) という式を用いるとp=0.5となるxが直接求められます.この式は,医薬品分野ではEmaxモデルなどと呼ばれています.
No.12382 Re: ロジスティック回帰分析のエラー 【青木繁伸】 2010/04/04(Sun) 21:32
まあ,実質的な独立変数をどのように設定するかという,固有科学的な問題なのでしょうかね。
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