No.12342 Re: 多重比較 【青木繁伸】 2010/03/29(Mon) 21:30
> 42人の6教科のテスト結果(正規性なし,等分散性なし)について,教科間に違いがあるかをANOVAで検定し
そのようなデータを ANOVA で検定って,そもそも具体的にどういう検定?
> steel-dwassの方法で良いのでしょうか
Steel-Dwass の検定は,対応のないデータについての検定だったんじゃないかな?あなたのデータは,対応のあるデータじゃない?
そ れと,もっと根源的な問題で,それのような比較が意味があるかないかは人によって意見が異なるとは思うのですけどねえ。例えば,数学と英語の試験成績に違 いがあるかないかがわかっても,それにどれだけの意味があるか。差があって当たり前でしょうという人もいるし(能力というのは違うものだ),差がないとす ればこれまた当たり前でしょうという人もいる(できる人は何でもできるんだ)。もう少しわかりやすい(極端な)例を挙げれば,ある人の50メートル走の記 録と数学の試験の得点とか,フィギュアスケートの記録とマラソンの記録を比較するなんてことを考えれば,比較しようとすることが妥当かどうかわかるかもし れないなあ。単位が違えば比較できないでしょうと思うかもしれないけど,じゃあ,それぞれの記録を100点満点で評価しましたなんてことになると,ますま す微妙になるなあ。
ようするに,リンゴとミカンは比較できないんじゃないの?ということですよね。
No.12343 Re: 多重比較 【お困りさん】 2010/03/29(Mon) 21:41
早速のご回答ありがとうございます.
> そのようなデータを ANOVA で検定って,そもそも具体的にどういう検定?
一元配置の分散分析です.もしかしたらここから間違っているのでしょうか??
> Steel-Dwass の検定は,対応のないデータについての検定だったんじゃないかな?あなたのデータは,対応のあるデータじゃない?
データは6教科の点数42人分です.これは対応があるということになるのでしょうか?
超初歩的な質問で申し訳ありませんが,よろしくご教授下さい.
No.12345 Re: 多重比較 【青木繁伸】 2010/03/29(Mon) 21:54
> 一元配置の分散分析です.もしかしたらここから間違っているのでしょうか??
まちがっているでしょう。一元配置分散分析は,対応のないデータについてのものです。対応のあるデータについては,昔の言葉で言えば乱塊法(対応のあるデータについての検定)です)。
> データは6教科の点数42人分です.これは対応があるということになるのでしょうか?
そういうことですよ。同じ人について得られる複数個のデータは,「対応のあるデータ」と言うことです。
た だ,対応のあるデータという場合には,「何らかの意味で同種のデータ」比較するのに意味のあるデータであることが必須でしょう。比較できないものを比較し ても意味がありません。トレーニングの前と途中(何回か)とトレーニング後の握力(とか,背筋力とか何でも)みたいな場合とか,ある人の左手と右手の握力 とか,同じ系統の測定値ということです。測定単位の異なるものはそもそも対応のあるデータとして扱えないでしょう(身長とか体重とか,数学と国語の試験の 点数というのも同じでしょう)。測定単位が同じ(何点)ということでも,そもそもその得点を測定する物差しが違えば(試験の難易度とか得点のバラツキが違 えば)比較することができないでしょう(100点満点で平均値が40点の試験と,100点満点ではあるけど平均値が60点の試験の成績は比較できないで しょう?)。
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