No.11403 Fisherの正確確率検定  【沖縄人】 2009/12/03(Thu) 17:43

統計の初心者です。
現在,教室で実施した調査の分析を行っています。

37名の対象者に「a:非常に関心がある」「b:ある程度関心がある」「c:どちらでもない」「d:あまり関心がない」「e全く関心がない」の5件法で尋ね,以下の結果が得られました。
      a  b  c  d  e
A群(n=31) 5 4 7 5 0
B群(n=6) 2 4 0 0 0
 このように1未満の期待度数がいくつも場合,Fisherの正確確率検定を用いて分析を行うことが妥当なのでしょうか?また,仮に有意差がみられた場合,Fisherの正確確率検定を用いて残差分析を行えばよろしいのでしょうか?

わからないことだらけで困っています。他に頼る方がいないため,どなたかご指導お願い致します。

No.11406 Re: Fisherの正確確率検定  【青木繁伸】 2009/12/03(Thu) 18:33

列和が0になる列(e列)は,検定の上では不要です。というか,この癖が付いていると,カイ二乗検定のときに行和 や列和が0になる行・列を含めてしまい,まずい結果になることがあるので注意。R では,結果が NaN になるのですぐに気づきますが,ソフトによっては変な結果を出すかも。
> chisq.test(matrix(c(5,2,4,4,7,0,5,0,0,0), 2))

Pearson's Chi-squared test

data: matrix(c(5, 2, 4, 4, 7, 0, 5, 0, 0, 0), 2)
X-squared = NaN, df = 4, p-value = NA

> chisq.test(matrix(c(5,2,4,4,7,0,5,0), 2))

Pearson's Chi-squared test

data: matrix(c(5, 2, 4, 4, 7, 0, 5, 0), 2)
X-squared = 7.1633, df = 3, p-value = 0.06687

> fisher.test(matrix(c(5,2,4,4,7,0,5,0), 2))

Fisher's Exact Test for Count Data

data: matrix(c(5, 2, 4, 4, 7, 0, 5, 0), 2)
p-value = 0.07286
alternative hypothesis: two.sided
それはさておき,
この例のように列カテゴリーに順序が付いている場合には,Fisherの検定(カイ二乗検定も)は適切なものではありません。マン・ホイットニーの U 検定を使う方がよいでしょう。
> wilcox.test(rep(1:4, c(5,4,7,5)), rep(1:4, c(2,4,0,0)))

Wilcoxon rank sum test with continuity correction

data: rep(1:4, c(5, 4, 7, 5)) and rep(1:4, c(2, 4, 0, 0))
W = 93, p-value = 0.07505
alternative hypothesis: true location shift is not equal to 0
このあと Warning 出力があるけど,無視(省略)
> Fisherの正確確率検定を用いて残差分析を...

それは,できないと思います。

No.11407 Re: Fisherの正確確率検定  【沖縄人】 2009/12/03(Thu) 19:04

ご指導ありがとうございます。
列和が0になる列があるため,カテゴリー化しようかとも迷っていました。
初歩的な質問に返答いただき,ありがとうございました。

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 043 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る