No.11270 重回帰分析の分析方法について  【心理学学部生】 2009/11/17(Tue) 11:14

はじめまして,重回帰分析の分析方法で困っています。
ご教授頂けたら幸いです。

A→B→Cという関係を示すため,重回帰分析を行います。

この場合,Aを独立変数Bを従属変数とする分析と,A・Bを独立変数Cを従属変数とする分析により上記の関係を示すことができるのでしょうか?

それとも,Aを独立変数Bを従属変数とする分析と,Bを独立変数Cを従属変数とする分析,Aを独立変数Cを従属変数とする分析をするべきなのでしょうか?

卒業論文等を読んでいても,上の二つの方法が混在していてどちらが良いものか悩んでおります。
どうぞよろしくお願い致します。

No.11271 Re: 重回帰分析の分析方法について  【波音】 2009/11/17(Tue) 14:03

最近の心理学分野での流行り(?)でいったら,SEMでそのようなモデルを解析することが多いのではないでしょうか。

> Aを独立変数Bを従属変数とする分析と,A・Bを独立変数Cを従属変数とする分析
> Aを独立変数Bを従属変数とする分析と,Bを独立変数Cを従属変数とする分析,Aを独立変数Cを従属変数とする分析

これをまとめると,

B = A(BをAで説明する)
C = A + B(CをAとBで説明する)
C = B(CをBで説明する)

という3つのモデル(単回帰モデル2つと重回帰モデル1つ)を解析することになります。

BをAで説明できて,かつCをBで説明できるのでC←B←Aである。というのと,SEMでC←B←Aというモデルを解析したのでC←B←Aである。という主張の違いでしょう。

No.11273 Re: 重回帰分析の分析方法について  【心理学学部生】 2009/11/17(Tue) 15:33

波音様,ご返信ありがとうございます。
そのような違いでしたのですね。
早速SEMで解析を行ってみようと思います。
分かりやすいご説明で大変助かりました。
迅速なご返信に感謝致します。

No.11274 Re: 重回帰分析の分析方法について  【青木繁伸】 2009/11/17(Tue) 16:37

「・」が掛け算や交互作用を表すのでなければ,「A・Bを独立変数Cを従属変数とする分析」とは,「A と B を独立変数,C を従属変数とする分析」ということではないかとおもわれ,そうすると,
A --> C <-- B
というモデルを表すのではないですか?(一行に書いたのでこういう風になりましたが,要するに,A も B も C に直接効果を及ぼすということですが)

蛇足ながら,矢印が因果関係を表すものであるとすれば,古典的な因果連鎖モデル(ブレイラックの因果推論)からは,
A --> C <-- B なら,A,B 間の相関係数が 0
A --> B --> C なら,A,C 間の偏相関係数が 0
というのが教科書に載っていますね。

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