No.10443 Re: glmについて 【青木繁伸】 2009/07/21(Tue) 23:07
「有意差」というとらえ方をするから混乱するのです。差がある,しかも有意な差があるといっても,「何と比べて差 があるのか」をちゃんと意識しましょう。つまりは,「帰無仮説をちゃんと述べましょう」ということ。検定の全てを「有意差がある」の「有意差はない」だの と,あいまいな言葉で陳述するのは止めましょうよ。
帰無仮説は,「母回帰係数(回帰係数の推定値)は0である」ということです。つまり, あえてあなたや他の人のいうように「有意差」という言葉を使うとすれば「母回帰係数は0とは有意な差はない(0とは有意に異ならない)」ということ。対立 仮説は,「母回帰係数の推定値は0ではない」,「母回帰係数は0とは有意な差がある(0とは有意に異なる)」ということです。
検定の意味は,glm でも lm でも同じなので,重回帰分析についておさらいされるとよいでしょう。もちろん,glm の説明を良く読むのもよいでしょう。
No.10444 Re: glmについて 【wkox】 2009/07/21(Tue) 23:32
青木繁伸 先生
ありがとうございます。以後,曖昧な記載をしないよう気をつけます。
また再度glmの説明もよく読んでみます。
No.10449 Re: glmについて 【知ったかぶり】 2009/07/22(Wed) 09:55
>ここで有意差がある無いを言っているのですが,実際何を検定しているのでしょうか。
下記が参考になるかと.
http://hosho.ees.hokudai.ac.jp/~kubo/ce/FaqGlm.html#toc11
family=gaussianではない場合,帰無仮説「母回帰係数は0である」をきちんと検定したいのであれば,尤度比検定などを用いた方が良い,ということのようです.
No.10450 Re: glmについて 【青木繁伸】 2009/07/22(Wed) 10:47
http://hosho.ees.hokudai.ac.jp/~kubo/ce/FaqGlm.html#toc11
で述べられているのは,ちょっと不思議なご意見のようです。
Wald 統計量は,回帰係数の数値をその標準誤差で除し(この時点では標準正規分布に従う統計量),それを自乗したもの(この時点では自由度1のカイ二乗分布に従 う統計量)。統計量として t が使われる場合については,細かな理論はあるものの,自由度無限大の t 分布は,標準正規分布に収束するという点で,関連がある。重回帰分析 lm においては,t 統計量で P 値を求めますね。蛇足ですが,glm で gaussian family を指定すると,lm と同じです。
Wald 統計量を用いて信頼区間を設定することもできるし,その信頼区間に0が含まれるかどうかは検定と等価(Wald 統計量に基づく区間推定と検定は,等価でない場合もあるのだそうだが)。もちろん,検定もできます。「ゆーい,ゆーい」という人に辟易しているのだとは思 いますし,検定よりは推定を,ということもありますけど,検定をしてはいけないわけではありません。
なお,リスク比の信頼区間については,「SAS では Wald 信頼区間,JMP では尤度に基づく信頼区間が計算されるので,一般的にリスク比の信頼区間は JMP と SAS とで異なります。」とのこと。http://www.jmp.com/japan/support/faq/stat_3004.shtml
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