No.10419 観察期間中に症状消失しなかった場合  【虎之助】 2009/07/21(Tue) 10:35

以下のような臨床研究を行うとします。

対象:風邪の患者(発症2日以内)
介入:対象を3群にランダム割り付けしてそれぞれにA,B,C3種類の薬物を3日間投与
評価:症状消失時間(服用開始から症状の消失までの時間:患者につけてもらった日記で評価)
補足:この研究はintention-to-treat trialである。患者には日記を1週間記載してもらう。

この臨床研究について以下の点を教えていただきたく,よろしくお願いいたします。

観察期間(1週間)以内に症状が消失しなかった場合は症状消失時間を1週間とするのでしょうか。それとも適当に(たとえば10日とか)設定してもよいのでしょうか。
途中からの脱落者(途中から日記を記載しておらず,後から補充ができない場合)の症状消失時間の扱い。
当初からの脱落者(日記の提出がなく,連絡先もわからなくなってしまった場合)の症状消失時間の扱い。

No.10427 Re: 観察期間中に症状消失しなかった場合  【青木繁伸】 2009/07/21(Tue) 13:53

> 観察期間(1週間)以内に症状が消失しなかった場合は症状消失時間を1週間とするのでしょうか。それとも適当に(たとえば10日とか)設定してもよいのでしょうか。

適当に設定することはできません。例えば10日とした場合と20日とした場合で分析結果が異なったら,どちらを採用すればよいか悩むことになるでしょう。そのような可能性のある結果が得られる方法というのは,根本的に間違えているのです。
生存率データの扱いが初めてなんですね?打ち切り例として,それを扱える分析方法で分析するのですよ。

> 途中からの脱落者(途中から日記を記載しておらず,後から補充ができない場合)の症状消失時間の扱い。

これも,脱落例としてそれ相応の扱い方をするのです。

> 当初からの脱落者(日記の提出がなく,連絡先もわからなくなってしまった場合)の症状消失時間の扱い。

普通の脱落者と同じ扱いで,観察時間が0というだけです。

結論として,まず生存率解析について教科書をお読みになることをおすすめします。

No.10456 Re: 観察期間中に症状消失しなかった場合  【虎之助】 2009/07/23(Thu) 18:05

青木先生,ありがとうございます。

同様の研究では症状消失時間の比較に,weighted Mantel-Haenszel testを用いているものが多いのですが,Mantel-Haenszel testは層別で得られたデータを統合的に判断する検定であると理解しております。

本研究の場合にweighted Mantel-Haenszel testを使うというは,単位時間を層に見立てて全体の比較を行うと考えることになるのでしょうか?

見当違いの質問をしているかも知れませんが,よろしくお願いいたします。

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