No.10014 Re: 部分標本を用いた信頼区間について 【さんちゃん】 2009/06/07(Sun) 16:41
95%信頼区間については,以前この掲示板でもスネデカー,コクランの「統計的方法」7ページからの引用があり, 「標本が抽出されるまえにわれわれは,予期される信頼判定が真である確率を定めることができる。すなわちつぎのように言うことができる。”自分は無作為標 本を抽出し,それによって区間推定をおこなう。そのときの区間が母集団比率をおおう確率は0.95である”と。しかしながら,標本が抽出されたのちでは, 信頼判定は真であるか偽であるかのどちらかである。」
この文章から95%信頼区間の解釈はそんなに単純ではない感じがしますが,先のある村の例の 場合,抽出後の100人データの中から20代のデータだけを選んで,それをもって95%信頼区間を言う場合でも,100人の標本を抽出する前に「抽出する 100人のデータの中にもし20代のデータが含まれているとすれば,それらのデータから計算される95%信頼区間が20代の母集団の平均身長をおおう確率 は0.95である。」と言えば,95%信頼区間として成り立つような気がしてきました。
前掲の7ページではさらに「この論法は難解ではあるが,信 頼区間判定の有効性を弱めるものではない。信頼判定をある場合に適用したとき,その判定が正しい95%の判定のひとつであるか,あるいは誤った5%のひと つであるかは知るわけにはいかない(からだ)。」{注:引用文最後の(からだ)は私が勝手に解釈して付けました。}
とあり,標本抽出後では,その 信頼区間の95%という確率はもう厳密には言えなくなっているけれども,抽出したデータの信頼区間に母集団の平均値が入っているかいないかは,分からない わけなので,「この信頼区間は標本抽出する前は信頼判定の確率が95%あったんだから,今あるこの結果が正しい95%の判定の中に入っていると見てくれて もそうは大きくまちがってない…だろうよ…」というニュアンスでこの推計値をみんなに伝えればいいのかと。
どうでしょうか…
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