No.09606 fractional polynomial (FP) modelling  【もり】 2009/03/24(Tue) 17:11

Royston Pという統計学者の先生が医学の予後因子解析の世界で,fractional polynomial (FP) modelling という解析のモデルを提唱されていますが,よく理解ができません。
どなたかお分かりの方,解説していただけませんか?

No.09608 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【surg】 2009/03/25(Wed) 13:20

これなんか結構わかりやすいと思いますが.

●Patrick Royston: The use of fractional polynomials to model interactions between treatment and continuous covariates in clinical trials
http://www.stata.com/meeting/2dutch/royston.pdf

ついでに,実際の使用例.

●Royston P, Reitz M, Atzpodien J.:An approach to estimating prognosis using fractional polynomials in metastatic renal carcinoma.:Br J Cancer. 2006 Jun 19;94(12):1785-8. Epub 2006 May 30.
http://www.nature.com/bjc/journal/v94/n12/pdf/6603192a.pdf

No.09609 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【もり】 2009/03/26(Thu) 11:52

ありがとうございます。
お恥ずかしいのですが,論文を何本か見てみたのですが,もともと理解しきれていな い統計用語に,英語と来ておりますので,理解ができません。連続変数を無理に2群に分けて解析すべきでないので,連続変数のまま解析する方法として提案さ れていて,ハザードの対数と連続変数のグラフが直線か,はたまた別のタイプか,についていろいろ書いてあると思います。そこまでは少しはわかったのです が,それぞれのタイプでどのような解析が行われていて,どのように解釈したらよいのか,みたいなのが分かりません。
噛み砕いて,日本語で解説していただけませんか?あと,具体的にはどの統計ソフトでどの機能を用いると使えるのか(できればSPSSやスタットビューなどでできるとありがたいのですが)

No.09610 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【にゃんちゅう】 2009/03/26(Thu) 19:54

役立つかどうかわかりませんが,

Stataによる社会調査データの分析―入門から応用まで (単行本)
石黒 格 (著) 北大路書房 (2008/04)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/images/4762826022/sr=1-1/qid=1238064625/ref=dp_image_0?ie=UTF8&n=465392&s=books&qid=1238064625&sr=1-1
というのがありますね。
目次によるとfractional polynomialがはいっています。
http://www.kitaohji.com/books/mokuji/m2602.html

No.09611 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【青木繁伸】 2009/03/26(Thu) 21:32

Rだと,
> library(mfp)
> library(hel=mfp)
> example(mfp)
など

No.09612 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【surg】 2009/03/27(Fri) 09:21

どうしても日本語というなら,

●石黒格,辻竜平:アドレス帳の利用率と登録人数のネットワーク・サイズの指標としての妥当性
http://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjams/21/2/295/_pdf

p.298 に少し説明があります.

# Royston の英語の説明の方がわかりやすいと感じるのは私だけ?

No.09620 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【sb】 2009/03/29(Sun) 17:03

http://www.stata.com/meeting/2dutch/royston.pdf を読んで2点疑問があります。

(1)Conclusions で治療と生存率の関係が白血球数によって異なると云う交互作用が,standard methodologyでは,見逃されてしまうと指摘しているが,その根拠は何なのか?Standard methodologyが何かに関しては明示されてないが,例えば,categoryに分けて解析する場合,もし,交互作用を"疑えば",見逃すことは無 いと思います。Fractional polymonial modelling でしか交互作用を捉えられないとは考え難いと思うのですが。

(2) 確かに,Fractional polynomialの方が,連続量をモデル化する場合,より適合性の高いモデルとなるでしょう。しかし,生物・医学上の根拠が曖昧なまま,データをより 良く説明できるからとの理由で導入するのは,どうかなと思いますが,どうでしょう。

No.09627 Re: fractional polynomial (FP) modelling  【surg】 2009/03/31(Tue) 08:49

別に FP を擁護するつもりはさらさらないのですが,

>(1)Conclusionsで治療と生存率の関係が白血球数によって異なると云う交互作用が,standard methodologyでは,見逃されてしまうと指摘しているが,その根拠は何なのか?

書いてあるとおり,オリジナルの文献上は見逃されているということを指摘しているだけだと思います.

> Standard methodologyが何かに関しては明示されてないが,例えば,categoryに分けて解析する場合,もし,交互作用を"疑えば",見逃すことは無 いと思います。Fractional polymonial modelling でしか交互作用を捉えられないとは考え難いと思うのですが。

こ れは conclusions の2項目目に対するご指摘だと思いますが,ここで論じているのは交互作用ではなく,より一般的な「説明変数によるリスクへの効果」を指しているのだと思い ます.つまり,ファイルの14ページ「Example: age in N+ breast cancer」のような状況ですね.

> (2)確かに,Fractional polynomialの方が,連続量をモデル化する場合,より適合性の高いモデルとなるでしょう。しかし,生物・医学上の根拠が曖昧なまま,データをより 良く説明できるからとの理由で導入するのは,どうかなと思いますが,どうでしょう。

これはまったく同感です.未知のリスク曲線に関して何 でもかんでも冪関数や対数関数をあてはめてしまおうというのは,あまりにも乱暴に感じます.未知のリスク因子を連続変数のまま分析したいのであれば,まず は定石通りにノンパラメトリックな generalized additive model をあてはめるのが無難でしょう.

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