No.09549 t統計量に含まれる誤差分散 【迷える羊】 2009/03/12(Thu) 11:39
統計を勉強している学生です。素朴な疑問を質問させてください。
2群A(症例数nA),B(症例数nB)があって,それらの平均値の差についてt-検定を行なう場合(ただし分散は等しいとする),t-統計量に含まれる誤差分散の推定には,群Aの誤差分散と群Bの誤差分散の“加重平均”を使いますよね?
しかし,帰無仮説(=平均値は同じ)のもとでは,両群ともに同じ分布にしたがうと仮定してよいのですから,加重平均などせずに,(*) 両群をpoolしたデータに関する誤差分散をもとめ,それをt-統計量に使うことではいけないのでしょうか?
t-統計量を定義するときは,分子(の正規分布)と分母(のカイ2乗統計量)の独立性が必要ですが,(*)だと,たとえばその独立性が成り立たなくなる,といった類の難しい理由などがあるのでしょうか。
No.09555 Re: t統計量に含まれる誤差分散 【TY】 2009/03/13(Fri) 14:06
t-統計量は平均の差をその分散で標準化したものと考えられます。
今,2群A,Bの真の平均値が不明で,
異なっているかもしれない場合を考えます。「2群の平均の差」の分散は,群Aの誤差分散と群Bの誤差分散を用いて推定できます。ところが,迷える羊さんの
提案された統計量は全体の誤差分散をそのまま用いています。これでは統計量の分母が真の平均値が異なっている時に差の分散の推定量(の平方根)になりませ
ん。
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