No.09065 サンプル数が少ない場合の有意差検定  【卒論生】 2009/01/29(Thu) 13:08

これまで統計学は学んだことのない初心者です.
A群(サンプルサイズが2個〜3個)とB群(サンプルサイズが2個〜3個)の2群の間のそれぞれの平均値に有意差があるかどうかを検定したいと考えています.
この場合,t検定,U検定等どの検定方法が妥当なのでしょうか.
ご教授よろしくお願いします.

A群は「河川Aのリン濃度を日を変えて2〜3回測定」です.
B群は「河川Bのリン濃度を日を変えて2〜3回測定」です.

No.09066 Re: サンプル数が少ない場合の有意差検定  【青木繁伸】 2009/01/29(Thu) 17:21

U検定は不適です。サンプルサイズが3個ずつの場合,データがどういう具合であっても,両側検定では,決して帰無仮説は棄却できません(片側検定では,一番極端な場合のみ帰無仮説を棄却できます)。
> wilcox.test(c(1,2,3), c(4,5,6))

Wilcoxon rank sum test

data: c(1, 2, 3) and c(4, 5, 6) # 一番極端な場合
W = 0, p-value = 0.1
alternative hypothesis: true location shift is not equal to 0 # 両側検定

> wilcox.test(c(1,2,3), c(4,5,6), alternative="less")

Wilcoxon rank sum test

data: c(1, 2, 3) and c(4, 5, 6) # 同じく,一番極端な場合
W = 0, p-value = 0.05
alternative hypothesis: true location shift is less than 0 # 片側検定
サンプルサイズが3と2とか2と3とか2と2のときは,どのような場合であっても帰無仮説は棄却できません。

t検定は,教科書的には,母分布が正規分布で,等分散という2つの条件が整えば,検定はできます。等分散かどうかを問わず,Welchの方法で検定するという道もありますけど。ただし,サンプルサイズが小さいと,検出力は低いでしょう。

> これまで統計学は学んだことのない初心者です.

指導教員によく指導してもらう方がよいでしょう。
指導教員も統計学に不案内なのでしょうか。。。。

No.09067 Re: サンプル数が少ない場合の有意差検定  【卒論生】 2009/01/29(Thu) 18:10

青木先生

 早速の返信ありがとうございました.

 A群が2サンプルで,B群が2 サンプルのデータをエクセルの「t検定:分散が等しくないと仮定した2標本による検定(Welchの方法)」でP値を計算すると,P値(両側)が0.05 以下と出力されてきました.この数字をそのまま受け取れば「有意差有り」になるかと思うですが,これはサンプルサイズが小さいので,とりあえず数字は出る けれども,「有意差有り」かどうかは疑わしいと考えた方が良いのでしょうか.

 ご教授よろしくお願いします.

No.09068 Re: サンプル数が少ない場合の有意差検定  【青木繁伸】 2009/01/29(Thu) 18:51

検定結果としては,そのまま受け取ればよいです。
検定をおこなうのが妥当かどうかは別の問題ですが。

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