No.08965 Re: 多母集団の同時分析後の修正 【青木繁伸】 2009/01/20(Tue) 14:35
> 1.因子分析やAMOSでの分析(パス解析,共分散構造分析)に使用するデータの正規性の証明は必要か(これらの手法はパラメトリックであるか否か)。
ちなみにデータは4件法によるものです。
4件法のデータが正規分布に従うわけはありませんね。
また,連続変数であっても,10次元正規分布とか50次元正規分布という仮定は現実離れしているでしょう。
> 2.観測変数AとBがあり,その2つだけをインターフェイス上に示してパスをひいた場合には有意性を持つが,他の変数を同じインターフェイス上に加えただけで(パスをひかなくとも)有意性を失うのはなぜか。
多変量解析と2変量解析(単変量解析)は別物,同じ多変量解析でも使う変数が違うと違う結果が出ることは普通だからです。単変量の結果をいくら寄せ集めても多変量の結果にはならない。現象は逆だけど,No. 8948 から始まるスレッドを参照すればよいのでは?
No.08966 Re: 多母集団の同時分析後の修正 【ヤシの孤島】 2009/01/20(Tue) 14:49
早速のご丁寧なご解説ありがとうございます。
> 4件法のデータが正規分布に従うわけはありませんね。
また,連続変数であっても,10次元正規分布とか50次元正規分布という仮定は現実離れしているでしょう。
ということは,このデータでは因子分析や共分散構造分析は行うべきでない,ということでしょうか。
> 多変量解析と2変量解析(単変量解析)は別物,同じ多変量解析でも使う変数が違うと違う結果が出ることは普通だからです。単変量の結果をいくら寄せ集めて も多変量の結果にはならない。現象は逆だけど,No. 8948 から始まるスレッドを参照すればよいのでは?
理解致しました。やはりすべての変数を考慮したモデルによる数値を見なければならいないということですね。
No.08967 Re: 多母集団の同時分析後の修正 【青木繁伸】 2009/01/20(Tue) 15:23
> このデータでは因子分析や共分散構造分析は行うべきでない,ということでしょうか。
多次元正規分布であるかどうかなんてことは,多くの場合考慮されないでしょう。
なお,4件法というのはちょっと。5件法以上ならまあ許そうというような感じかと。
また,単なる相関係数ではなくて,香川大学の堀先生のページ
四分相関の因子分析等
http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/delphistat/index.html#tetra
の,tetrachoric correlation,polychoric correlation を参照すべし。
No.08968 Re: 多母集団の同時分析後の修正 【ななし】 2009/01/20(Tue) 16:44
>4.サンプル全体で作成したモデルを基盤として多母集団の同時分析を行った結果,それぞれのグループで有意性を失うパスが出てきたが,グループごとに再度モデルを作り直すべきなのか。
どのような目的で多母集団の同時分析を行ったのですか?
違いがあるのなら,2群は異なる母集団からなる集団なので,個別にモデルを作るべきだと私なら考えます。
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