No.08857 ロジット変換について   【よう】 2009/01/09(Fri) 04:34

ロジット変換についてお聞きしたく,投稿させて頂きます。
通常統計の本を読むと,被説明変数(目的変数)に対してロジット変換を行い,回帰分析等を行っているのは良く目にします。
ところで,目的変数と説明変数の両方にロジット変換した値を用いて,重回帰分析を使用することは可能でしょうか?
例で説明させて頂くと,介入群と対照群において,目的変数を介入後の試験の正答率のロジット変換,説明変数を介入or対照,介入前の正答率のロジット変換として,重回帰分析を行うことは可能でしょうか?
統計の本を読んでもそこのところが分からなかったため質問させて頂きました。よろしくお願いいたします。

No.08863 Re: ロジット変換について   【青木繁伸】 2009/01/09(Fri) 11:12

従属変数が0/1のような二値データの時,通常のロジスティック回帰においては,実際のデータをロジスティック変換して回帰分析しているのではないことに注意しておきます。

> 目的変数と説明変数の両方にロジット変換した値を用いて,重回帰分析を使用することは可能でしょうか?

変 数変換して回帰分析することについては,そのような変数変換に意味があることならば何の問題もありません。たとえば,y=ax^b のようなモデルの場合,両辺を対数変換して log(y) = log(a)+b*log(x) になるので,従属変数と独立変数を共に対数変換してから,直線回帰を行い,得られたパラメータを元の式でのパラメータになるように変換する (a=exp(定数項), b はそのまま)ということをしますね。y=ab^xなら,同じように考えますが,従属変数は対数変換しますが,独立変数はそのままです。

こんな風に,どの変数をどのように変数変換するかは,回帰モデルによるのです。
いろいろやってみて最もあてはまりがよいからそのモデルを採用したというのでは,本当にそのモデルが正しい場合もあるし,偶然そのようになっただけということもあるわけです。

なお,変数変換を行って重回帰分析というのは,一般的には近似的な方法です。
ロジスティック回帰に限らず,変数変換は行わず,非線形最小二乗法による場合が多いです。上述の,y=ax^b や y=ab^x も,非線形最小二乗法を使うのがよいです。

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