No.08769 t検定における正規性の仮定  【Rina】 2008/12/27(Sat) 12:38

1標本のt検定を用いて,定数との差を検定する際(たとえば,学生グループ50人の平均IQが100と異なるかどうかを調べる),分布に正規性が保証されない場合はやはり判断を保留するのがよいのでしょうか?
t検定の基本的仮定からすればそう考えられますが,使用しているソフト(SPSS)のマニュアルには『データが正規性から逸脱している場合にも,かなり頑健です』との説明があります.この場合の『頑健』とは,どのようなニュアンスで受け止めればよいものでしょうか.
・・上記の例で言えば,学生グループ50人のIQが高得点方向に分布しており,高IQ集団であることを調べるために1標本のt検定を用いてもよいものでしょうか.

No.08771 Re: t検定における正規性の仮定  【青木繁伸】 2008/12/27(Sat) 14:04

> この場合の『頑健』とは,どのようなニュアンスで受け止めればよいものでしょうか.

ありがたく受け止めればよいでしょう。(^_^;)

どうしても気になるなら,1標本のウィルコクソン符号付順位和検定を行えば宜しいかと。
> wilcox.test(rnorm(100)+10, mu=9.5)

Wilcoxon signed rank test with continuity correction

data: rnorm(100) + 10
V = 3599, p-value = 0.0002233
alternative hypothesis: true location is not equal to 9.5

> wilcox.test(rnorm(100)+10, mu=10)

Wilcoxon signed rank test with continuity correction

data: rnorm(100) + 10
V = 2786, p-value = 0.3704
alternative hypothesis: true location is not equal to 10

No.08772 Re: t検定における正規性の仮定  【Rina 】 2008/12/27(Sat) 14:26

ご回答ありがとうございます.

> ありがたく受け止めてもよい
・・つまり,こうした使用法もありえなくはないということですね.

> どうしても気になるなら

高得点方向に偏ることを検証するために「定数との差」を問題にしていたのですが,ノンパラメトリック法の方がより適切という解釈でよろしいでしょうか?

No.08774 Re: t検定における正規性の仮定  【青木繁伸】 2008/12/27(Sat) 15:48

> 「定数との差」を問題にしていたのですが

wilcox.test だって,mu で定義する定数との差を検定するんですよ
wilcox.test(rnorm(100)+10, mu=9.5)

No.08777 Re: t検定における正規性の仮定  【Rina】 2008/12/27(Sat) 18:12

> wilcox.test だって,mu で定義する定数との差を検定するんですよ

ご指摘の通りです,すみません,言葉足らずな表現でした.

『t検定の使用もありえなくはないものの,やはりノンパラメトリック法(この場合は,wilcox.testによる定数との差の検定)が適切なのですね』という意味でした.

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