No.08527 目的変数の対数変換後のAIC  【まつ】 2008/12/05(Fri) 12:28

お世話になっております。
AICを用いてモデル選択を行った際に,目的変数に対数変換したものを用いた場合は,そうでない場合に対して,AICが極端に小さくなってしまいました(説明変数は同じ)。
このような場合に,AICでモデル選択できるのでしょうか?

また,出来ない場合は,どのような解決策があるのでしょうか。。(比較的初心者でも理解可能な?)参考となる図書等がありましたら,ご教示いただければ幸いです。

よろしくお願い申し上げます。

No.08529 Re: 目的変数の対数変換後のAIC  【青木繁伸】 2008/12/05(Fri) 12:43

できるでしょう?

目的変数をそのまま使った場合と,たとえば100倍した場合と,1000分の1にした場合で,AICは違うけど,目的変数を何倍しようと独立変数との違いが変わるわけではない。

目 的変数をそのまま使った場合と,対数を取ったものでは,大きさのオーダーが違ってくる以上に,線形変換ではないので,独立変数と目的変数の関係は*同* じ*で*は*な*い*。しかし,対数変換した目的変数を使って,どの独立変数が選択されるかということはできる(AICを比較することはできる)。

当然ながら,目的変数をそのまま使った場合のAICと対数変換して使った場合のAICは,*比*較*で*き*な*い*。 

No.08530 Re: 目的変数の対数変換後のAIC  【まつ】 2008/12/05(Fri) 13:22

さっそくの返信ありがとうございます。

> 当然ながら,目的変数をそのまま使った場合のAICと対数変換して使った場合のAICは,*比*較*で*き*な*い*。

この点について,明確な答えを知りたかった次第です。
繰り返しで恐縮ですが,つまり(Y:目的変数,X:説明変数,e:誤差)
log(Y)=aX+b+e

Y=aX+b+e
で,通常計算されるAICは比較できないという理解でよろしいでしょうか?

No.08531 Re: 目的変数の対数変換後のAIC  【青木繁伸】 2008/12/05(Fri) 17:08

対数変換でなくても,スケールが変わっただけで AIC が変わるわけですから。例えば,対数を取った時の AIC を何倍かすれば,対数変換しないときの AIC と比較できるということにはならないでしょう?
対数の底を何にするかによってさえ変わるんだから。。。
> AIC(lm(iris[,1]~iris[,2]))
[1] 371.9917
> AIC(lm(10*iris[,1]~iris[,2]))
[1] 1062.767
> AIC(lm(log(iris[,1])~iris[,2]))
[1] -159.0899
> AIC(lm(log(iris[,1], base=10)~iris[,2])) # 常用対数を取ってみる
[1] -409.2996 # なんてこった

No.08534 Re: 目的変数の対数変換後のAIC  【まつ】 2008/12/05(Fri) 18:09

青木さま

ありがとうございました。よく理解できました。

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 042 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る