No.08335 2つのモデルに対する 尤度比検定  【波音】 2008/11/24(Mon) 14:34

尤度比検定についてお聞きしたいのですが,まずは例題を。

# 観測値
dat <- c(117, 119, 122, 134, 123, 122, 133, 126, 117, 133, 128, 120, 126, 117, 115, 117, 114, 108)
# 被験者番号を表すカテゴリカル型変数
subject <- rep(1:6, rep(3, 6))
subject <- as.factor(subject)
# 経過時間を表すカテゴリカル型変数
time <- rep(1:3, 6)
time <- factor(time, levels=c(1, 2, 3), labels=c("before", "1h", "3h"))
# データフレームの作成
mydata <- data.frame(Subject = subject, Time = time, BP = dat)

# nlmeパッケージの呼び出し
library(nlme)
# ランダム切片モデル: Subjectのランダム効果
model.eins <- lme(BP ~ Time, random=~ 1|Subject, method="ML", data=mydata)
# ランダム切片・傾きモデル: SubjectとTimeのランダム効果
model.zwei <- lme(BP ~ Time, random=~ Time|Subject, method="ML", data=mydata)
# 両モデルの比較
anova(model.eins, model.zwei)
Model df AIC BIC logLik Test L.Ratio p-value
model.eins 1 5 118.2460 122.6978 -54.12299
model.zwei 2 10 122.9188 131.8226 -51.45942 1 vs 2 5.327142 0.3773

尤度比検定を行う検定統計量(5.33)に対するp値(0.38)によれば,帰無仮説を採択することになるのでしょうが,,, この場合の帰無仮説というのがよく分かっていません。

そ れなので,AICやBIC,logLikの値はいずれもmodel.einsの方が小さいので,model.einsの方がより良いモデルであるとは分か りますが,尤度比検定の(この場合の)帰無仮説が分からないので,この検定がどのような意味を持つのか分からないのです。

鎌谷「実感と納得の統計学」羊土社(2006)p190-200の尤度比検定の節を読んだりしたのですが,難しくて理解できません。平たくいうと,どういうことなのでしょうか?

No.08336 Re: 2つのモデルに対する 尤度比検定  【青木繁伸】 2008/11/24(Mon) 14:36

帰無仮説は,「二つのモデルは同等である」ということではなかったでしょうか?

No.08347 Re: 2つのモデルに対する 尤度比検定  【波音】 2008/11/24(Mon) 23:08

回答ありがとうございます。

「2つのモデルは同等である」ということを念頭において,改めて参考書やweb資料を見てみましたが,イマイチ分かったような分からなかったような感じです(^_^;) 論文で今すぐ使う必要があるということでもないので,尤度と最尤法の基礎から勉強し直そうと思います。

そ れはおいといて,そもそも多くの場合は「AICが小さいからmodel.einsの方がよいモデルだ」ということで丸く治まってしまう・・・というもので もないのでしょうか(モデル選択の観点から細かいことを考慮したら,なかなか数値のみで判断するのは難しい部分もありますが,原則として)?

No.08348 Re: 2つのモデルに対する 尤度比検定  【青木繁伸】 2008/11/24(Mon) 23:11

> そもそも多くの場合は「AICが小さいからmodel.einsの方がよいモデルだ」ということで丸く治まってしまう・・・というものでもないのでしょうか

それは,一般の検定と同じでしょう。
どれくらい平均値に差があると有意かということと,どれくらいAICが小さいと有意かということと,同じことでしょう?

No.08357 Re: 2つのモデルに対する 尤度比検定  【波音】 2008/11/24(Mon) 23:49

> どれくらい平均値に差があると有意かということと,どれくらいAICが小さいと有意かということ

なるほど,そういうことですね。納得しました。

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