No.08227 多重比較とt検討の併用の可否 【初学者】 2008/11/11(Tue) 23:03
宜しくお願い致します。
長文で,まことに申し訳ありません。
肺癌の放射線治療における息止め照射に関する
検討です。呼吸に伴って動く腫瘍に対して,息止めをして照射することで肺線量を低下させることが目的です。呼気での息止め照射と吸気での息止め照射を比較
することが目的です。息止め照射のための装置には二つのモードがあって(モード1,モード2),それぞれのモードで呼気と吸気を比較したいと思っていま
す。例えば,モード1での呼気とモード2での呼気の肺線量を比べるのは臨床的に意味をなさず,モード1を使用するのであれば呼気と吸気のどちらがよいか,
およびモード2を使用するのならば呼気と吸気のどちらがいいのかを検討するのが主目的です。
ただし,そもそも,息止めをしない通常の照射と比べて肺線量が低下するのでなければ,息止め照射という特殊な治療を行う意味がないので,通常照射の時の肺線量に対して,上記の4つの場合の肺線量を比べることもしたいと考えています。
これで,一人の患者さんにつき5つの肺線量の値ができます(通常照射,モード1の呼気,モード1の吸気,モード2の呼気,モード2の吸気)。20症例についての平均値を比べたいと思っています。
モード1の呼気と吸気の比較について対応のあるt検定,モード2の呼気と吸気の比較についても対応のあるt検定を行い,通常照射(対照群)とその他の4つをDunnett法で検定するというのは正しいでしょうか。
また,5つの肺線量の値についてSheffe法やTukey法を適用し,関心のある場合の結果のみを取り出すというのは誤りでしょうか。この場合,有意差が出にくくなるとは思いますが。
そもそも,一回の検討(一つの論文)でモード1での呼気と吸気の比較とモード2での呼気と吸気の比較の両方を行うというのは,いずれか一方が偶然に有意となる確率は5%より高くなるでしょうから,検定の多重性の問題に引っかかるのでしょうか
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 042 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る