No.08185 αと有意水準  【FK】 2008/11/08(Sat) 15:42

用語の使い方を教えてください。

αエラー=第一種の過誤(Type I error)=危険率ですが,さらに,有意水準も同じ意味であるという意味の記載が非常に多いです。

αエラーは帰無仮説が正しい世界での概念で,対立仮説の世界では定義できません。一方,有意水準は単に「検定結果から帰無仮説の棄却を認める,事前に設定した値」のことなので,帰無仮説・対立仮説双方の世界で意味を持ちます。

とくに正確検定の場合などには,正確なαエラーは有意水準以下になりますので,一致しない場合があります。

またαはαエラーのことですから,「有意水準α」というのも,厳密には正しくないのでは,と思います。

慣用的であまり神経を尖らせず,そう書いているのかもしれませんが,科学なので,言葉の定義は,しっかりしておきたいと感じています。

No.08187 Re: αと有意水準  【にゃんちゅう】 2008/11/08(Sat) 15:59

ことば遣いがよくわからないのですが

>とくに正確検定の場合などには,正確なαは有意水準以下になりますので,一致しません。しかし,このようなケースでも「有意水準α」と書かれているケースを見受けます。

p値というのはどれと対応しているのですか?

No.08191 Re: αと有意水準  【FK】 2008/11/08(Sat) 17:34

p値は,どれにも対応しません。
どなたか統計に詳しい方のご意見をいただければ,と思います。

No.08195 Re: αと有意水準  【にゃんちゅう】 2008/11/08(Sat) 21:05

>p値は,どれにも対応しません。

とすると,
>αエラー=第一種の過誤(Type I error)=危険率ですが,さらに,有意水準も同じ意味であるという意味の記載が非常に多いです。

の文献を2,3あげてください。ついでにページも指摘をお願いします。

No.08197 Re: αと有意水準  【青木繁伸】 2008/11/08(Sat) 21:46

> p値は,どれにも対応しません。

「P値」というものは,あなたの見解ではどのようなものなのでしょう。お聞きしたいと思いますので宜しくどうぞ。

No.08198 Re: αと有意水準  【FK】 2008/11/08(Sat) 22:23

青木先生
> 「P値」というものは,あなたの見解ではどのようなものなのでしょう
通常の定義どおりです。つまり,P値は「帰無仮説のもとで,検定統計量が実測値以上にずれる確率」です。P値 < 有意水準 で,帰無仮説を棄却です。

No.08199 Re: αと有意水準  【青木繁伸】 2008/11/08(Sat) 22:59

> P値は「帰無仮説のもとで,検定統計量が実測値以上にずれる確率」です。P値 < 有意水準 で,帰無仮説を棄却です。

だとすると,

> とくに正確検定の場合などには,正確なαエラーは有意水準以下になりますので,一致しない場合があります。

あなたが,ここで言っている「正確なαエラー」というのはP値とは違うのですか?

「正確なαエラー」の定義は何なのでしょう?
特にノンパラメトリック検定で特定のサンプルサイズの場合に0.05というような特定の値はあり得ず,その値よりは小さいけど特定の値,例えば0.04567836というようなものを指しているのでしょうか?
それはそれで差し支えはないと思いますけど(そんなことを言い始めると,パラメトリック検定であっても,特定のサンプルサイズで,測定値が特定の有限な精度だと0.05というような特定な数値は設定しがたいということになってしまいませんか)。

No.08252 Re: αと有意水準  【山村光司】 2008/11/14(Fri) 18:13

αとP値の混同の問題については,以下の文献が参考になるのではないかと思いました。

Hubbard, R., and Bayarri, M. J. (2003). Confusion over measures of evidence (p's) versus errors (α's) in classical statistical testing. American Statistician 57, 171-178.

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