No.07215 Re: サンプルごとの実験環境の違いについて 【青木繁伸】 2008/07/28(Mon) 21:15
いくつかの鉢に分けた場合,鉢ごとの違いについて要因が加わることになります。
特に,あなたが最初に挙げ た例だと鉢ごとに播かれた種の数が違うということは,単位面積あたりの種の数は制御されていたとしても,土の湿り具合にはかなりの差があるのではないかと いうことです。鉢に播かれた場合でも,中央部と周辺部では土の湿り具合が同じかどうかはかなり微妙かも知れませんね。鉢が置かれた位置によっても,光量や 湿度の違いが問題になるかも知れません。そういう意味では,回答の中にあった,鉢の違い自体を変数にして分析してみる(例の場合には鉢の違いによる発芽率 の差はなかったみたいですが)ことも必要でしょう。というか,それは本末転倒で,薬剤有り無し以外は同じ条件で実験する。一つの鉢に播ききれない場合に, 複数の鉢に分けて播いたとしても,例えば薬剤有り無しの鉢を交互に配置するなどして,発芽条件が均一になるように(偏らないように)気を付けるというのは 実験を行う上で必須の配慮でしょう。配慮をしたうえで,検定により鉢の配置の効果は有意なものではないということを示すことになるのでしょう。
とにかく,適当な大きさの鉢に適当な数の種を播いて,適当に管理するというようなことでは,第三者を納得させることはできないだろうということに尽きます。
No.07216 Re: サンプルごとの実験環境の違いについて 【実験者1】 2008/07/28(Mon) 21:44
回答ありがとうございます。
>薬剤有り無し以外は同じ条件で実験する。,,,
実験の操作の都合上,薬剤有りと無しは違う鉢に植える必要があるので,一つの鉢には植えられません。どうしても鉢の配置などの効果をかんがえる必要があるのではと思いました。
>配慮をしたうえで,検定により鉢の配置の効果は有意なものではないということを示すことになるのでしょう。
と いうことは,まず,薬剤あり,薬剤無しのそれぞれに対して2つの鉢を用意し,この2つの鉢が統計的に差がないことを(二群の比率の差の検定やカイ二乗検定 で)示し,鉢ごとの差がないとした上で,薬剤有り無しに対して総発芽種子と総種子でさらに検定を行う,ということで正しいのでしょうか。
No.07217 Re: サンプルごとの実験環境の違いについて 【青木繁伸】 2008/07/28(Mon) 22:55
> まず,薬剤あり,薬剤無しのそれぞれに対して2つの鉢を用意し,この2つの鉢が統計的に差がないことを(二群の比率の差の検定やカイ二乗検定で)示し,鉢 ごとの差がないとした上で,薬剤有り無しに対して総発芽種子と総種子でさらに検定を行う,ということで正しいのでしょうか。
他の分野の実験についての論文などを参考になさるとよいと思います。
例 えば,発ガンが疑われる化学物質の発ガン作用を,マウスなどで実験する場合,とにかく,その化学物質を与えるか与えないかの二群については,そのほかの条 件は可能な限り同じにする必要があります。飼育籠の置き場所(温度,湿度,気流など),餌(質,量,その他),密度(飼育ケージあたりの動物数など),雌 雄はもちろん齢数,その他諸々(当然ながらこの場合は種(なんていったけ?))考えられるだけの均一化を行った上でそれでもなおかつケージ間に有意差がな いことを確かめて後分析を進めるということです。
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