No.07075 Re: F値とモデル推定 【青木繁伸】 2008/07/18(Fri) 15:26
> 回帰モデルの推定結果を診断するとき,F統計量による検定がありますが
回帰の分散分析表における F 値ですか?
> ではF値がどのぐらいあればいい結果だという指標みたいなものはあるのですか
だとすると,F 値に対応する P 値が計算されているでしょう?
検定結果は P 値で判定するものです。
> 決定係数自体ではなにもわからないから
どの本にそういうことが書いてあるのでしょうか。決定係数自体が大事なんです。決定係数の意味をその本ではどう書いてあるのでしょうね?
ちなみに,上の「F統計量による検定」は重相関係数が0かどうかの検定でもあり,決定係数は重相関係数の二乗なのですからね。
> 「定数項を除いた説明変数の全ての係数が0である」
微妙な言い回しだけど,変な言い方ですね。上で言ったように,重相関係数の検定ですから,重相関係数の意味を考えればよいわけです。「全ての係数が0である」のような複合仮説ではありませんよね。
No.07080 Re: F値とモデル推定 【炎】 2008/07/18(Fri) 19:10
返答ありがとうございます。
F統計量に関しては,分散分析表でのF値のことです。
つまり,P値だとF分布表の数値<F値の絶対値になる確率のことだと認識しています。
ちなみに「エコノメトリックス」(有斐閣)です。
その本では決定係数はモデルのあてはまり具合を見るための指標だと書かれています。
そうならばわざわざF値など求める必要はないのではないでしょうか?
F値を使う意味が逆に不明だと思います。
F値はどんな役割を果たすのでしょうか?
No.07085 Re: F値とモデル推定 【青木繁伸】 2008/07/18(Fri) 20:57
> その本では決定係数はモデルのあてはまり具合を見るための指標だと書かれています。
> そうならばわざわざF値など求める必要はないのではないでしょうか?
何のために F 値を求めるのか分かりますか?
仮説検定をするためですよ。帰無仮説が何か,対立仮説は何か,そもそも仮説検定とはなにか理解できていますか?
仮 説検定は,注目している統計量が大きくなると,帰無仮説を棄却するということになります。しかし同時に,データ数が大きくなるとたいして大きくない統計量 でも帰無仮説を棄却すると言うことになってしまいます。要するに,「実際的な意味」ということを考慮しないと検定で有意だ有意でないだの言っても無駄なん ですね。実質的な意味を見るためには決定係数の方が必要なんです。決定係数は,独立変数が従属変数を説明できる割合なんですから。決定係数が小さくても, サンプルサイズが大きいと,検定結果は有意(帰無仮説を棄却)ということになってしまうことがあるのです
> F値を使う意味が逆に不明だと思います。
> F値はどんな役割を果たすのでしょうか?
検定統計量です。それによって,P値が決まり,P値により帰無仮説を棄却するか採択するかを決めます。帰無仮説の採否により結論が下るわけですから,重大な意味をもっているのですよ。(実質的な意味の方がもっと大事というのは前に述べたとおり)
No.07100 Re: F値とモデル推定 【炎】 2008/07/19(Sat) 17:47
わかりました。ありがとうございます。
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