No.06599 QAICの定義  【竹澤】 2008/05/23(Fri) 13:53

 AICやQAICに詳しい方にお尋ねします。
 Rのメーリングリストにglm()でQAICを算出したい,という質問があったので,glm()にはQAICをそのまま計算する機能はないので,以下の式を使って自分で計算すればいい,と答えました。

QAIC = -2 (最大対数尤度)/(分散拡大係数) + 2K

そうしたら,そのKは回帰式の回帰係数の数に1を加えたものになる。なぜかというと,(分散拡大係数)を推定しているからだ,そのことは以下の本の68ページに書かれている,という指摘がありました。

Model Selection and Multimodel Inference: A Practical Information Theoretic Approach 第2版, Kenneth P. Burnham, David R. Anderson

確かにそう書いてあります。
 しかし,(分散拡大係数)はデータが与えられて回帰係数を推定すると,その結果として得られる値です。その値を独立した自由度として数えることはAICの導出過程を考えると奇妙なことのように感じられます。
 Kに1を加えるかどうかは実際のモデル選択には影響しないことが多いわけですが,やはり気になります。

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