No.06592 Re: 異なる2つの環境において,ある生物の個体数を検定したい 【青木繁伸】 2008/05/20(Tue) 14:34
トンボが口がきけるなら,トンボ一匹ずつに「君は環境Aと環境Bのどちらがすきなんだい?」と世論調査をすればよ いですね。好きであることとそこに住んでいることが同じではないこともあるかも知れませんが。100匹のトンボの70匹は環境A,30匹は環境Bにいたの を確認するのと同じ事になるでしょう。このようなデータは,まさに人間様を対象にした世論調査,「あなたは現内閣を支持しますか?」というのと同じデータ ですよね。
とすると,トンボの生息数も内閣支持率と同じ方法で検定できるでしょう。ただ,違うところは,どうやってトンボを捕獲するかですね。環 境A,Bで同じやりかたで捕獲しないといけません。人様ならば,住民基本台帳なり,電話番号で捕まえることができるんですけど,トンボの場合はどうしたら よいやら。
> 調査員がうっかりして,それぞれ環境A環境Bを100haずつ1回だけ調査してきたとしたら,検定はできないのでしょうか? この質問は,2の調査方法では有意な結果が出たのに,それより広い面積を調査しても検定できないのが腑に落ちないからなのです
データの単位というのを考えないといけないだろうと言うことです。
標 本調査のデータは,独立な複数のデータということで,100haを単位としてもそれが複数回なら標本調査のデータとして検定なりなんなりできますが,デー タが一つでは,なんともできません。100haを単位とするか 1ha を単位とするかはデータの持つ精度が違うということでしょう。1000haのデータをとるとき,100ha単位だと10個の(精度が高いかも知れないけど 少ないデータ),1ha単位だと1000個の(精度は低いかも知れないけどたくさんのデータ)どちらが良いのでしょうかね。
No.06593 Re: 異なる2つの環境において,ある生物の個体数を検定したい 【蜻蛉】 2008/05/20(Tue) 15:28
青木様
コメントありがとうございます。
> ただ,違うところは,どうやってトンボを捕獲するかですね。
なるほど。環境がトンボの個体数に直接影響する効果だけでなく,捕獲効率みたいなものを通して間接的に影響する効果があるわけですね。気をつけてみます。
> データの単位というのを考えないといけないだろうと言うことです。
やはり,そうなるのですか。
結局,検定をする以上はデータの頻度分布の形が分からないとだめってことですね。
悶々としていたのですが,すっきりしました。
調査面積と回数については,対象とする生物とか環境とかから考えて適したところ(その分野の人が見て妥当と思ってくれるところ)を考えるしかないのでしょうかね。こちらも気をつけてみます。
ありがとうございました。
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