No.06497 Re: ROCカーブとカットオフ値 【青木繁伸】 2008/05/07(Wed) 20:05
描けると思いますよ。描いてご覧なさい。
描くことができるのと,できあがったものの精度がよいのとは別ですけど。
描き方がわからないというのは困りますけど。
http://www.jaclap.org/seminar_qm1.html
でも参照すると,取りあえずは描けると思います(他にも,たくさんページがあるでしょうし,参考書を見るのが一番よいと思いますけど)。
No.06507 Re: ROCカーブとカットオフ値 【raraki】 2008/05/07(Wed) 22:37
とりあえずの描き方については青木先生がお示しいただいてますので,ごく荒っぽい話ながら。
検査 によりますが,例数が50例ほどあれば少なくともまるでダメな検査か(AUC=0.5の直線に近い),それともかなり優秀な検査であることが期待できそう かといった傾向はつかめる程度のプロットが得られると思います。もちろんあくまで検査(および疾患等)の特性に依存する話ではあります。
な お,カットオフ値は,通常トレードオフの関係にある感度・特異度のいずれもなるべく満足できる値となるように決めますが(もっともシンプルには (x,y)=(0,1)と(x,y)=(1,0)を結んだ右下がりの直線とROCカーブの交点),実用的なカットオフ値は,こういう単純な方法では必ずし も決められません。
勝手に臨床検査医学を前提にして簡単に説明すると,
・スクリーニングの場合には,特異度が低下する(偽陽性率上昇)ことをある程度許容してでもなるべく感度を上げて(偽陰性率をなるべく低くして)見逃しを減らす。
・最終的に診断を確定したいときに行う検査なら,なるべく特異度が高くなる(偽陽性率をなるべく下げる)ように設定し,この検査で陽性なら確実にその疾患に罹患しているといえるような検査とする。
ことになります。さらに検査後確率は有病率の影響も受けますから,実用的な検査では疾患・検査の特性(さらに医療機関側の都合,検査のコスト等々)に応じて匙加減を決める必要があり,数学的にあっさり答えが出るというわけにはまいりません。
このあたりの事情については,やはりそれなりの参考書を見るのが一番だと思います。
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