No.06287 Re: 独立変数の標準偏差と有意さとの関係 【青木繁伸】 2008/04/06(Sun) 00:33
独立変数の標準偏差の大きさは,偏回帰係数の有意性とは無関係ですよ。
以下のような例を分析してみるとわかるでしょう。x2 は x を二倍したものですから,標準偏差も2倍になりますが,y を従属変数としたときの x と x2 の偏回帰係数が0であるかどうかの検定の P 値は同じです。> y <- c(40, 39, 49, 62, 61, 51, 43, 59, 67, 56)
> x <- c(42, 63, 50, 52, 55, 46, 50, 57, 60, 44)
> x2 <- x*2
> sd(x)
[1] 6.887186
> sd(x2)
[1] 13.77437 # 標準偏差は二倍
> summary(lm(y~x)) # x で y を予測
【中略】
Coefficients:
Estimate Std. Error t value Pr(>|t|)
(Intercept) 33.5278 25.5041 1.315 0.225
x 0.3694 0.4876 0.758 0.470 # P 値に注目
> summary(lm(y~x2)) # x2 で y を予測
【中略】
Coefficients:
Estimate Std. Error t value Pr(>|t|)
(Intercept) 33.5278 25.5041 1.315 0.225
x2 0.1847 0.2438 0.758 0.470 # P 値に注目
No.06288 Re: 独立変数の標準偏差と有意さとの関係 【eruza】 2008/04/06(Sun) 01:00
青木先生,ご回答くださりありがとうございました。
独立変数の標準偏差と偏回帰係数とは無関係であることを示すわかりやすい例をありがとうございます。提示してくださった例では,最小二乗法を用いた推定を行われているのでしょうか?推定方法として最尤法を使った場合も同様の結果になるのでしょうか?
もしよろしければ,最尤法を用いた場合についてもお教えいただければ幸いです。
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