No.06134 Re: アルファ信頼性係数について 【青木繁伸】 2008/03/14(Fri) 21:09
大きな数値(1に近いほどよい)をとるのはよいのだけど,大きすぎるのではと心配だということでしょうか?
確かに,同じような内容を聞いているという内的整合性が行きすぎるとこんなことにもなりかねない。ほとんど同じことを聞いているというようなことでしょうか。実際の質問の内容・用語法などをよ〜〜〜く吟味される方がよいと思います。
No.06136 Re: アルファ信頼性係数について 【エミ】 2008/03/15(Sat) 13:59
ご指導有難うございます。実際の質問項目は様々な場面での生起度について観察するものです。しかし,いずれも,ある態度について様々な側面から評価するものです。
このような場合,結局,質問は異なっても,ほぼ同じことを聞いているわけですから,内的整合性は高くて当然ですね。でも,この場合の内的整合性は評価尺度についてですから,数人の評価者が入れ替わっても,評価結果がほぼ同様であることを示すものではないと考えられますか?
No.06137 Re: アルファ信頼性係数について 【青木繁伸】 2008/03/15(Sat) 21:13
> 各評価者のアルファ係数が高ければ,どの評価者が評価しても,ほぼ同様の結果が得られると考えたのですが,アルファ係数は,0.97と高値で出たために,質問項目の構成や回答様式の設定に問題があるのではないかと考えて気がかりです
> でも,この場合の内的整合性は評価尺度についてですから,数人の評価者が入れ替わっても,評価結果がほぼ同様であることを示すものではないと考えられますか?
なんか,論理がねじれているようで理解できないのは,老人性理解不全症が進行している私だけなんでしょうね。。
どなたか,適切なフォローお願いします。
No.06143 Re: アルファ信頼性係数について 【エミ】 2008/03/16(Sun) 23:46
不自然な言い方をしてすみません。「内的」整合性という言葉に変にこだわっていました。この尺度を使用すれば,ある対象者に対する評価について,誰が実施してもほぼ一貫した結果が得られるということが,「内的整合性」という意味ですよね。
統計学の本では,信頼性が,余り高いと,妥当性が損なわれている可能性があるとあります。この尺度は,妥当性について検討が必要と考えられますね。各項目の相関係数を算出してみますね。
No.06145 Re: アルファ信頼性係数について 【青木繁伸】 2008/03/17(Mon) 10:39
> ある対象者に対する評価について,誰が実施してもほぼ一貫した結果が得られるということが,「内的整合性」という意味ですよね。
???「内的」って,「個体内」ということじゃないですよ。
尺度を構成する質問群が同じ内容を訊くものであるということ。つまり,「尺度内の整合性」ということですよ。
> 信頼性が,余り高いと,妥当性が損なわれている可能性があるとあります
???どの本に,どういう風に書かれているのでしょうね。それに,「余り高いと」というのはどれくらい?
「信頼性が高ければいいというものではなく,妥当性が高くなければ,信頼性が高くとも意味がない」,,,ということじゃないのですか?
No.06151 Re: アルファ信頼性係数について 【エミ】 2008/03/17(Mon) 19:53
青木先生,レベルの低い質疑応答になってしまいましてすみません。
私が,知りたかった,数人の評価者による評価に一貫性があったかどうか(=評価者間の一致度)について,アルファ係数で説明すること自体が,間違っていたのですね。
信頼性と妥当性については,柳井晴夫,緒方裕光編著「SPSSによる統計データ解析」(現代数学社)p158〜172:信頼性と妥当性の関係についてのQ&Aに書いてありました。
作成した尺度の内的整合性については,高値であったということで,項目分類の妥当性については,検討の必要があるとしてまとめようと思います。でも,数人の評価者による評価の一貫性については,どのようにしたら算出できますか?
No.06152 Re: アルファ信頼性係数について 【青木繁伸】 2008/03/17(Mon) 21:10
> 数人の評価者による評価の一貫性については,どのようにしたら算出できますか?
ケンドールの一致度係数では?
No.06153 Re: アルファ信頼性係数について 【エミ】 2008/03/17(Mon) 23:05
早速,有難うございます。実は,複数の評価者の対象者に対する評価順位に相関があるかをみるのに,各項目ごとにケ ンドールの一致係数も出していました。範囲が0.6〜0.9で,平均が0.8でした。この結果については,私は一致度の高い評価項目は,表在化しやすく, 安定して生起されるものであり評価者の評価が一致しやすく,一致度の低い項目は,表出にばらつきがあると考えました。これを評価者間の評価に一貫性があっ たと考えて良いのでしょうか。それとも,ケンドールの一致係数についての私の解釈が誤っているのでしょうか。
No.06157 Re: アルファ信頼性係数について 【青木繁伸】 2008/03/18(Tue) 10:22
> 私は一致度の高い評価項目は,表在化しやすく,安定して生起されるものであり評価者の評価が一致しやすく,一致度の低い項目は,表出にばらつきがあると考えました。これを評価者間の評価に一貫性があったと考えて良いのでしょうか。
一致度係数が高いと「評価者間の評価に一貫性があった」とはいえます。
しかし,なぜそのようになったかという理由・原因はデータを分析する人が考えることです。
「一致度の高い評価項目は,表在化しやすく,安定して生起されるものであり評価者の評価が一致しやすく,一致度の低い項目は,表出にばらつきがある」という仮説・解釈が正しいかどうかについては,統計学は答えを出せないでしょう。
No.06179 Re: アルファ信頼性係数について 【エミ】 2008/03/19(Wed) 19:00
ご指導有難うございました。ところで,アルファ係数については,計算し直します。仮に,10名の被験者に対して, 評定者5名が,20項目について評価したとします。最初,評定者ごとの,被験者10名に対する20項目についての評価についてアルファ係数を算出したら, 平均値が0.98となりました。これを,被験者ごとに,5名の評価者の20項目における評価についてアルファ係数を出すと,平均値が0.8台になりまし た。尺度の信頼性については,後者を使おうと思います。これでよいでしょうか。
No.06181 Re: アルファ信頼性係数について 【青木繁伸】 2008/03/19(Wed) 21:33
普通,α信頼性係数は,尺度に含まれる複数の質問項目への被検者の回答データについて計算します。
エミさんのデータはちょっと特殊。
尺度を構成する20項目について,10名の対象者を,5人の評定者が評価する(なんと複雑)
前者は
A評定者のデータ
項目1 項目2 … 項目20
被検者1
:
被検者10
このようなのが5セットあるわけでしょう。
それぞれの評定者については,クロンバックのαを計算するのに適切な形式をそなえていると思います。評定者ごとにクロンバックのαを求めてその平均値を求めたら0.98だったということですね。
いっぽう,エミさんが行おうとしているのは後者,
被検者1のデータ
項目1 項目2 … 項目20
評定者1
:
評定者5
このようなのが10セットあるわけでしょう。
このデータセットはちょっと理解に苦しむ。
やはり,どちらの場合についても,本来のα信頼性係数とはちょっと違うものを計算しているような気がします。
しいて言えば,前者の方がまだましかなあ。
しかしいずれにせよ,前者の場合はサンプルサイズ10,後者では5ということで,内的整合性を判断するにはあまりにもデータ数が少ないでしょう。(サンプルサイズについては,今になって初めて出てきたのですね。。。統計学は,データが命ですから)
No.06189 Re: アルファ信頼性係数について 【エミ】 2008/03/21(Fri) 02:00
青木先生,ご指導有難うございました。事情により,今回のサンプル数は,その程度にならざるを得ませんでした。結 局,前者の方法で出したアルファ係数を,尺度の信頼性係数として採用しようと思いますが,サンプル数が少ないことも言ったほうが良いのでしょうね。それ と,妥当性の検討については今後の課題として残す形にします。なかなか,統計学の指導を受ける機会がなく,本当に不安な心理状態でご相談したのですが,タ イムリーにご指導をいただくことができて感謝しています。有難うございました。
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