No.06102 検定結果の評価について  【boketan】 2008/03/10(Mon) 23:32

はじめてこちらに投稿いたします。
ある2つの異なる評価基準を用いてそれぞれに求められる評価額があります。サンプル数150件で評価基準に違いがあるか否かを評価しようとしています。
検 定の手法としては平均値を用いるT検定と中央値を用いるウィルコクソン検定の2つで検証したところ,T検定では有意確率5.18%,ウィルコクソン検定で は有意確率0.84%という結果が得られました。有意水準を5%としたとき,2つの評価基準に対してどのような判断が適当と考えられますでしょうか。
サンプルサイズを増やせばT検定結果の有意確率も小さくなるようにも思えますが,そもそも2種類の検定を行うのがよろしくないのでしょうか。どのようなケースではどちらの検定を使うべきか等,アドバイスをいただけると幸いです。宜しくお願いします。

No.06103 Re: 検定結果の評価について  【青木繁伸】 2008/03/11(Tue) 08:37

平均値の差の検定は,「小文字のt検定」です

もう一点,同じサンプルを2つの評価基準で評価したのでしょうか?(つまり,対応のあるデータ?)

> そもそも2種類の検定を行うのがよろしくないのでしょうか

その通り。データを得てから,有意な結果の出る(出ない)検定法を探すのは,間違いです。

No.06111 Re: 検定結果の評価について  【boketan】 2008/03/11(Tue) 20:57

ご教示いただけましてありがとうございます。大変感謝しております。t検定…大変失礼いたしました。
なお,評価は同じサンプルです。対応のあるデータを用いておりました。

No.06112 Re: 検定結果の評価について  【青木繁伸】 2008/03/11(Tue) 21:45

ウイルコクソンの符号付き順位和検定は,(1)対応のあるデータの差を取ることができること,(2)差の大きさに よって順位が付けられることという,2つの条件が必要です。これらは,単に計算ができると言うことではなくて,妥当性があることが必要です。つまり,たと えば,データが5件法(たとえば,「あてはまる」,「ややあてはまる」,「どちらでもない」,「ややあてはまらない」,「あてはまらない」のような順序尺 度)でとられていて,それが1〜5という数値で表されているとすると,引き算はできるが,おなじ差が1であっても,「あてはまる」と「ややあてはまる」の 場合と「どちらでもない」と「ややあてはまらない」の場合は異なる(少なくとも同じではない)ので,(2)の条件を満たさないと言うことになります。この ような場合にはもう少しデータの水準を落とした「符号検定」(単にどちらが優れている・劣っているの情報だけを利用)ということになるでしょう。

対応のあるt検定は,母分布が正規分布であることが望ましいという,一般的なパラメトリック検定が要求するような条件が必要でしょう。

No.06114 Re: 検定結果の評価について  【boketan】 2008/03/11(Tue) 22:27

大変勉強になりました。どうもありがとうございました。

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 041 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る