No.06042 二元配置分散分析の解釈について  【統計学の初心者】 2008/03/05(Wed) 08:53

初めて質問させて頂きます。
統計の初心者なので,的外れな質問かもしれませんがよろしくお願いします。

現在,二元配置の分散分析(対応があるとなし)を使ってデータの解析をしているのですが,解析の進め方について教えて頂ければと思います。
進め方として
・要因A,Bの交互作用の検定を行う。
・交互作用,主効果が有意ならば,単純主効果の検定を行う。
・単純主効果が有意ならば,多重比較を行う。
と統計の参考書図書に書いてありました。

1.この中で,交互作用と主効果の検定のときのF値の大きさを比べて,要因A,Bの影響の大きさとして考えてよいのでしょうか?

2.SPSSにて解析を行っているのですが,交互作用,主効果ともに有意であったので,単純主効果の検定を行い,続いて多重比較を行いました。
単純主効果で有意差を認めるところと認めないところがあるのですが,単純主効果で有意差を認めなかった要因Aの水準でも多重比較にて要因Bとの水準で有意差を認めてしまいます。
このような場合の有意差の扱いはいかがしたらよろしいでしょうか?

3.SPSSのシンタックのMANOVAにて多重比較を先験的比較として行っていますが,このときの多重比較方法には名前(テューキーとかボーンフェローニのような)があるのでしょうか?

4.また,この後,事後比較として有意水準の調整をボーンフェローニの不等式を使って調整する必要はあるのでしょうか?

突然の多数の質問なのですが,何卒ご教授よろしくお願い致します。

No.06065 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【知ったかぶり】 2008/03/05(Wed) 21:40

>F値の大きさを比べて,要因A,Bの影響の大きさとして考えてよいのでしょうか?

F値は,各要因における誤差分散にかかわる検定統計量であり,要因の影響の大きさとは無関係です.

>このような場合の有意差の扱いはいかがしたらよろしいでしょうか?

まず,事前比較であるのか,事後比較であるのかをはっきりさせる必要があると思います.事後比較であるなら,「進め方として」に書かれているように,単純主効果が有意であった要因についてのみ多重比較を行うべきでしょう.

No.06066 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【統計学の初心者】 2008/03/06(Thu) 09:12

ご回答いただきましてありがとうございます。
ご指導いただいたところ,追加でお聞きしたいのですが…

早速,単純主効果が有意であった要因についてのみ多重比較を行っていこうと思います。
この時,結果をボーンフェローニの調整法によって,有意水準を調整しようと考えております。
水 準数は6のため,有意水準を0.05/15=0.003にて調整を考えていましたが,単純主効果の有意差の有り無しで,多重比較を行う回数が異なった場合 は,それにあわせて調整する比較総数も変化するので,多重比較法や有意水準の調整も各々の比較数の変化にあわせた調整を行う必要があるでしょうか?
つ まりひとつの多重比較ではすべての水準で単純主効果が認められたため,有意水準を0.003として行い,他の多重比較では6のうち1つに単純主効果に有意 差を認めなかったため,0.05/10=0.005として行い,各々異なる多重比較と有意水準を考えるべきでしょうか?
それとも,同様な多重比較を行い,有意水準も0.003として考え,単純主効果を認めなかった水準の有意差だけは考えない処理の仕方のほうがよいでしょうか?

大変面倒は質問とはおもいますが,ご教授いただければと思います。
よろしくお願いいたします。

No.06067 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【太郎】 2008/03/06(Thu) 10:57

シェフェの方法は,分散分析後のあらゆる多重比較に使えるのであまり難しく考えないで,使ってみてはどうですか。ただし,対比較の検出力は高くはないですが。

No.06068 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【知ったかぶり】 2008/03/06(Thu) 13:25

仮に要因A(6水準),要因B(3水準)で分散分析を行い,主効果,交互作用ともに有意であったとします.要因A の単純主効果は,要因Bの水準b1,b2において有意であり,要因Bの単純主効果は,要因Aの水準a1,a2,a3,a4において有意であった場合を考え ます.多重比較は各水準ごとに,例えばb1における要因Aの6水準の比較,a1における要因Bの3水準の比較,というように行います.単純主効果が認めら れた場合だけ多重比較を行うというのは,b3,a5,a6については多重比較を行わないということであって,他の水準における多重比較にこれらの水準を含 めないということではありません.
ボンフェローニで有意水準を調整するということですが,個々の検定はどういう手法で行うのでしょうか.二元配置 分散分析後の多重比較では,誤差項のあつかいがやや面倒なので,注意が必要だと思います.SPSSなら,その辺はちゃんとやってくれるのだと思いますが, 私はSPSSユーザーではないのでよくわかりません.

No.06069 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【統計学の初心者】 2008/03/06(Thu) 18:52

早速,的確なご返答をいただきまして本当にありがとうございます。

ご指摘の多重比較の手法なのですが,初心者のため,お恥ずかしい話ですが処理は統計の参考書の指示のまま行ってしまっています。
SPSS ではマウス操作にて行える場合とシンタックスで入力を行って処理を行う2通りの解析方法があるそうで,マウス操作にて多重比較を行う場合は,検定手法を ボーンフェローニ,テューキー,シェフェ等と選択することができるのですが,シンタックスにて入力する場合はMANOVAと入力するだけで,統計手法の指 定なく多重比較を行っています。
今回は,このシンタックスでの多重比較を行いました。
なぜかといいますと,多重比較におけるボーフェロー ニとボーンフェローニの不等式は異なることはわかってはいるつもりなのですが,マウス操作にて多重比較をボーンフェローニにて行った後,有意水準をボーン フェローニの不等式にて調整するのはおかしいかなと勝手に思ってしまいまして。
このボーンフェローニの多重比較→ボーンフェローニの調整はおかしくはないものなのでしょうか。
もしくは太郎様のご指摘のようにシェフェでの多重比較を行い,有意水準の調整を行ったほうがよろしいでしょうか。
初心者の初歩的な質問で申し訳ありません。

No.06074 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【知ったかぶり】 2008/03/06(Thu) 23:34

どうもよくわからないのですが,多重比較に関して何か誤解(ないしは勘違い)があるのではないでしょうか.
例 えば,水準b1で単純主効果が認められた場合,b1における要因Aの水準間に有意差があることは分かりますが,a1〜a6のどこに差があるかはわかりませ ん.b1におけるa1〜a6の対比較を行えば,どこに差があるかを検定することが出来ますが,この一連の検定は多重性を構成するので,何らかの形で有意水 準を調整する必要があります.これが,ここでいう多重比較です.探索的な研究(事後比較を行うケース)では,単純主効果が認められた全ての水準について多 重比較を行うことになりますが,これらの多重比較自体は独立した検定であり,多重比較の多重性の調整は不要です(なんだかややこしいですが).
SPSS のことはわかりませんが,分散分析の事後比較として多重比較を選択するようになっているのであれば,適切な方法で検定が行われているはず(当然,有意水準 は調整されている).サンプルデータもあるはずですから,同じようなケースのものを探して確かめてみてはいかがでしょうか.

No.06075 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【太郎】 2008/03/07(Fri) 08:36

シェフェの方法は有意水準の調整は不要です。分散分析後のあらゆる多重比較に使えるのでおすすめしました。

No.06076 Re: 二元配置分散分析の解釈について  【統計学の初心者】 2008/03/07(Fri) 09:05

的確なご返答本当にありがとうございます。
ご指摘のとおり,多重比較に関しての勘違い(というより勉強不足)がよくわかりました。
今回,二元配置の分散分析と多重比較について理解を深めることができました。
本当にありがとうございました。
今後もよろしくお願い致します。

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