No.05893 t検定が使えない場合  【きゅーぴー】 2008/02/18(Mon) 10:13

2群の数値データの比較をしようとしています。2群が正規分布して分散がある程度等しければt検定が使えると思いますが,2群の分散が等しくありません(F検定でみると有意に差がありました)。
この場合,マンホイットニー検定を用いるべきでしょうか?それともウェルチの検定を用いるべきでしょうか。教えてください。よろしくお願いたします。

No.05895 Re: t検定が使えない場合  【青木繁伸】 2008/02/18(Mon) 11:04

Welch の検定でよいのではないかと思います

No.05924 Re: t検定が使えない場合  【きゅーぴー】 2008/02/22(Fri) 10:27

青木先生

ご指導ありがとうございます。
Welchの検定ですが,Excel関数のものでいいのでしょうか?

それともうひとつ質問があります。
2群に対応がある場合で分散が等しくない場合は,Wilcoxonの検定をもちいるのでしょうか?教科書的には正規性の問題は書かれているのですが,分散については何も書かれていないので,わかりません。
よろしくお願いします。

No.05925 Re: t検定が使えない場合  【TY】 2008/02/22(Fri) 11:18

http://tolstoy.newcastle.edu.au/R/help/05/07/9414.html
The Wilcoxon test tests a shift in location between two samples from distributions of the same shape differing only by location. Having the same shape is part of the null hypothesis, and so is an assumption that needs to be verified if you want to conclude there is a difference in location (e.g. in means).
Wilcoxon検定では分散が等しいことを仮定しています。以下も参考まで。
http://en.wikipedia.org/wiki/Mann-Whitney_U
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%82%A4%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%81%AEU%E6%A4%9C%E5%AE%9A
追記:すみません,対応有りですね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Wilcoxon_signed-rank_test
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%AC%A6%E5%8F%B7%E9%A0%86%E4%BD%8D%E6%A4%9C%E5%AE%9A

No.05926 Re: t検定が使えない場合  【きゅーぴー】 2008/02/22(Fri) 13:01

TY様
ありがとうございます。拝見しました。
ノンパラの検定は,間隔尺度である2群の正規性に問題がある場合は使えるけれども分散が異なるときには使えないんですね。

それでは対応ありで分散が等しくない2群の差の検定はどうすればよいのでしょうか。本を見ていますが載っていません。よろしくお願いいたします。

No.05931 Re: t検定が使えない場合  【青木繁伸】 2008/02/22(Fri) 23:07

ブートストラップでもやりましょうか?

No.05935 Re: t検定が使えない場合  【マスオ】 2008/02/24(Sun) 01:22

対応のある場合の2群の差であれば...

分散はひとつしかないのでは???

No.05937 Re: t検定が使えない場合  【青木繁伸】 2008/02/24(Sun) 09:28

差を取ると(1標本の)母平均が0かどうかの検定になるので,分散は一つですね。
Wikipedia の Wilcoxon_signed-rank_test にも
However it does not require assumptions about the form of the distribution of the measurements. It should therefore be used whenever the distributional assumptions that underlie the t-test cannot be satisfied.
とあります。
ただ,対応のある2変数の分散が異なる場合,差を取っても良いのだろうかという質問なんでしょうけど。

No.05941 Re: t検定が使えない場合  【青木繁伸】 2008/02/24(Sun) 19:42

実際にやってみたことはなかったのだが,シミュレーションしてみるとやはり元のデータの分散が異なる場合には問題は出てくる(もっとも,この例では分散も違いすぎるが)
> set.seed(123)
> dat <- gendat2(20, 0.7)
> x <- dat[,1]+0.4 # N(0.4, 1)
> y1 <- dat[,2] # N(0, 1)
> y2 <- y1*0.1 # N(0, 0.01)
> t.test(x, y1, paired=TRUE)

Paired t-test

data: x and y1
t = 2.3094, df = 19, p-value = 0.03232
alternative hypothesis: true difference in means is not equal to 0
95 percent confidence interval:
0.0374776 0.7625224
sample estimates:
mean of the differences
0.4

> t.test(x, y2, paired=TRUE)

Paired t-test

data: x and y2
t = 1.9179, df = 19, p-value = 0.07029
alternative hypothesis: true difference in means is not equal to 0
95 percent confidence interval:
-0.03653478 0.83653478
sample estimates:
mean of the differences
0.4

No.05942 Re: t検定が使えない場合  【知ったかぶり】 2008/02/25(Mon) 14:18

>対応ありで分散が等しくない2群

ここのところが気になるのですが,等分散性の検定は2群が独立であることが前提なので,対応のある2群に対しては適用できないはず。「分散が等しくない」ことをどうやって検定されたのですか。

No.05944 Re: t検定が使えない場合  【きゅーぴー】 2008/02/25(Mon) 17:22

たくさんの返信ありがとうございます。
>青木先生 ブートストラップとは何ですか?対応のある2変数で分散が異なる場合,差の検定をすることは問題があるんですね。こういう場合はどう処理したらよいのでしょう。統計処理することはできないのでしょうか。
>知ったかぶり様 お恥ずかしながら,等分散の検定が2群が独立であることが前提ということを知らず,等分散の検定にかけて「分散が等しくない」としてしまいました。

No.05947 Re: t検定が使えない場合  【きゅーぴー】 2008/02/25(Mon) 18:40

ずっと考えているのですが,2群が対応ありということは,その分散の違いについては考えなくてもいいということな のでしょうか。すなわち,正規性があって間隔尺度であれば対応のあるt検定,正規性がない間隔尺度もしくは順序尺度であればウィルコクソンかサインテスト ということでよいのでしょうか。

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