No.05737 判断の一致率  【はなちゃん】 2008/02/07(Thu) 09:38

細胞診断学という分野で,細胞の観察者間での判断一致率,不一致率を検討しています。
1.顕微鏡でみられた異型細胞(癌細胞も含める)120例をデジカメで撮影しプリントしました。
2.これを専門の教育をうけた観察者たちにみて判定してもらいます。
3.判定は陰性,疑陽性,陽性の3段階です。観察者は30名です。

 A.カッパ統計値は二者間の一致率ですから,これにはつかえないのでしょうか?

4.別にアンケート調査で観察者から得られた細胞を診断する際のパラメータ10項目から重回帰分析から判定式を作ります。
5.一致率のきわめて高い症例の細胞を用いて,細胞の判別式で判定値を求めます。

 B.判定値を0から1までとし,(0以下,1以上はそれぞれ0あるいは1とおく)はじめに観 察者間での一致率と比較したいのですが,これにはどのような手法を使えばいいのでしょうか?

 つまり,この段階では,アナログの判定がある法則に則って診断されているという証明をしたいわけです。

 C.実はこのあと,画像解析ソフトをもちいて,アナログとデジタルの結果の比較をするのが最終目的ですなのですが,これはカッパ統計値をつかっていいのでしょうか?

No.05738 Re: 判断の一致率  【青木繁伸】 2008/02/07(Thu) 10:05

> カッパ統計値

ケンドールの一致度係数はいかが?

> パラメータ10項目から重回帰分析から判定式

判別分析のほうが良いのでは?

No.05747 青木先生  【はなちゃん】 2008/02/07(Thu) 13:51

ありがとうございます。ケンドールの一致度係数について検討してみます。

また,重回帰よりと判別分析を一応は比較検討した結果,重回帰のほうがいいかなと思ったのです。

細胞診の判定は陰性から陽性まで,また,機関によってはクラス1から5までの連続する数値で表現されます。重回帰で求められるのは予測の確率なのでしょうか?

やはり,陰性か陽性かですから,判別分析のほうがいいですね。

No.05752 Re: 判断の一致率  【はなちゃん】 2008/02/07(Thu) 15:19

青木先生

追加で質問です。判別分析とクラスタ分析で分類するというのはどうでしょう。

あきらかな陽性陰性は多くのひとがわかるのですが,曖昧な疑陽性が多くなる傾向にあります。そこで本来のこの研究の目的はこの疑陽性という中間的な診断を減らすことが狙いです。

分析にもちいた症例はすべて最終診断のわかったものですから,観察者はどのような細胞を疑陽性としているのか,また,画像解析するとどうなっているのか検討したいのです。

No.05753 Re: 判断の一致率  【青木繁伸】 2008/02/07(Thu) 15:37

> 細胞診の判定は陰性から陽性まで,また,機関によってはクラス1から5までの連続する数値で表現されます

最初の質問に書かれていなかったようなので,判断を誤りましたようです

クラスタ分析の結果は新たなケースを判別するのには役立ちません(というか,新たなケースを判別する情報は得られません)

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