No.05262 Wilcoxon符号付順位和検定の結果について  【さくら】 2008/01/05(Sat) 00:08

以前もお世話になりました,さくらと申します。
現在英文で修論を執筆中なのですが,Wilcoxon符号付順位和検定の結果の書き方について質問があります。

Wilcoxonの結果の記述で,変数Aについて条件間の差を書きたい場合,
"A increased from condition 1 to condition 2 by a median of ...."
という書き方を時々見かけます。

この場合,
1. 条件1と条件2のデータの中央値をそれぞれ算出し,その差を書く。
2. 各被験者について,条件1と条件2の差を算出し,その条件間差の中央値を書く。
どちらが適切なのでしょうか?

No.05265 Re: Wilcoxon符号付順位和検定の結果について  【さくら】 2008/01/05(Sat) 21:54

補足です。
私は,Wilcoxonの検定は2条件の中央値に有意差があるかを検定しているのだと理解し,これまで1が正しいと思っていました。論文の中でも
「変数Aは条件1(Mdn=..,Q=..)から条件2(Mdn=..,Q=..)で有意に増加した」
という結果の書き方をしていました。

しかし,今回の実験結果の中で,被験者12人中10人において,変数Aが条件1<条件2となっており,Wilcoxonの検定でもt検定でも有意差が認められたのにも関わらず,中央値は僅かに条件1>条件2となっていたのです。
被験者が偶数で,中央値が真ん中の2人の平均なので,偶然このような結果となったのかもしれませんが,これは時々あることなのでしょうか?

この場合「変数Aは条件1(Mdn=..,Q=..)から条件2(Mdn=..,Q=..)で有意に増加した」という書き方をすると,検定結果と矛盾しているように見えてしまいます。
そもそも,このような書き方が不適切なのでしょうか?

No.05266 Re: Wilcoxon符号付順位和検定の結果について  【青木繁伸】 2008/01/05(Sat) 22:09

> 被験者12人中10人において,変数Aが条件1<条件2となっており,Wilcoxonの検定でもt検定でも有意差が認められたのにも関わらず,中央値は僅かに条件1>条件2となっていたのです。

あなたは,「両側検定」を行ったのではないですか?
だったら,結論は「両群の中央値に差があった」となるべきで,「どちらかの中央値が大きかった」ということはいえませんね。
それを言いたかったら,差の方向を指定した上で「片側検定」を行うべきです。

また,「被験者12人中10人において,変数Aが条件1<条件2となっており...中央値は僅かに条件1>条件2」という状況は,よく考察すべきだと思いますね。
何らかの結論にとびつくのは避けた方がよさそう。

No.05267 Re: Wilcoxon符号付順位和検定の結果について  【さくら】 2008/01/05(Sat) 23:28

早速のお返事ありがとうございました。
SPSSだと自動的に両側検定になっているようなのですが,Rだと片側検定もできるのですね。
片側検定もしてみたいと思います。

いずれにしても,この結果については慎重に考察したいと思います。
どうもありがとうございました。

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